運転手「眠ってしまった」 暴走トレーラー民家に突っ込む 国道17号、対向車線の車など巻き込み3人けが

民家に突っ込んだトレーラー=27日午後0時40分ごろ、埼玉県北本市宮内6丁目(画像を一部加工しています)

 27日午前7時53分ごろ、埼玉県北本市宮内6丁目の国道17号で、トレーラーが乗用車2台に衝突し、付近の住宅敷地に突っ込んだ。乗用車に乗っていた男女3人が病院に搬送され、鴻巣署は自動車運転処罰法違反(過失傷害)の疑いで、トレーラーを運転していた横浜市鶴見区市場上町、運転手の男(31)を現行犯逮捕した。

 同署によると、現場は片側2車線の直線道路。トレーラーが下り線を走行中、中央分離帯を乗り越えて対向車線にはみ出し、鴻巣市の男性(75)と女性(73)、同市の男性(69)が乗る乗用車2台と衝突。さらに路外にある駐車場で複数の車にも接触し、民家に突っ込んだ。乗用車の3人は首の捻挫や胸を骨折するなどのけがを負った。民家の住人らにけがはなかった。

 男は容疑を認め、同署で詳しい事故原因を調べている。

 事故で、国道17号は約4時間半にわたり、宮内交差点~北本四丁目の区間上下線約1キロが通行止めになった。

■車の部品が散乱 国道も通行止め

 北本市宮内6丁目で発生した交通事故。現場の国道17号には2台の乗用車が大破し、部品も散乱していた。国道17号も一時通行止めになるなどして、現場付近は騒然とした雰囲気に包まれ、近所の住民たちも心配そうな表情で撤去作業を見守っていた。

 現場付近の会社に勤務する40代男性は同僚数人と事務所内にいたが、すさまじい音がして、慌てて外に飛び出たという。「地震か地響きかなと思ったが、砂ぼこりがすごくて、映画のようだった」と振り返った。

 男性は「(トレーラーの)運転手は『ちょっと眠ってしまった』というようなことを警察官に言っていた。駐車場にあった自分の車も被害に遭ったが、少しタイミングがずれれば自分も危なかったと思う」と話した。

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