火災現場から女性を救助 警官と高校生に感謝状 小山

諏訪消防長(左)から感謝状を受け取った阿部さん(中央)と菅野巡査長

 栃木県小山市三峯2丁目で17日夜に発生した建物火災で高齢夫婦の救助と救護に尽力したとして、市消防本部は27日、小山署地域課の菅野裕明(かんのひろあき)巡査長(31)と小山城南高1年の阿部桜子(あべさくらこ)さん(16)に感謝状を贈呈した。

 菅野巡査長はパトロール中に指令を受け、現場に向かった。住宅に住む男性が「まだ中に人がいる」と話したため、住宅に近づいたところ、煙の中でぐったりしている女性を発見。女性を窓越しに引き上げた。

 下校途中に居合わせた阿部さんは菅野巡査長が女性を救出後、近所の人と協力して夫婦を安全な場所に移動。夫婦が薄着だったため、自分の着ていたコートなどを差し出し、救急車到着まで「大丈夫ですか」「痛いところはないですか」と声をかけ続けた。

 諏訪良作(すわりょうさく)消防長から感謝状を受け取った菅野巡査長は「初めての経験だったが、人命を救助できて本当によかった」、阿部さんは「助けなきゃという思いでとっさに体が動いた」と話した。

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