雪を降らせるのは西高東低や南岸低気圧だけじゃない 寒冷渦接近で日本海側は30日(月)にかけて荒れた天気のおそれ

30日(月)午前0時 雨雪と風の予想

 29日(日)昼過ぎごろにかけて冬型の気圧配置が続く見通しだが、夕方ごろにはいったん緩む見込み。ただ、夜になると今後は寒気を伴った低気圧が大陸から近づくため、再び日本海側を中心に雪が降りだしそう。

  普段雪の少ない瀬戸内側などにも雪雲が流れ込みやすく、風も強まって荒れた天気となるおそれがある。

■29日(日)夕方に冬型緩むも油断は禁物

28日(土)正午の天気図

 28日(土)は強い冬型の気圧配置となり、日本海側を中心に広く雪が降っている。山陰や近畿北部などを中心に降り方が強まり、風も強まってふぶいている所もあるとみられる。

29日(日)朝と夕方の天気分布予想

 29日(日)の昼過ぎごろまで冬型の気圧配置は続きそうだが、夕方になるといったん緩んで日本海側の雪の範囲は次第に範囲が狭くなる見込み。ただ、油断は禁物だ。

■今度は寒気を伴う低気圧・寒冷渦が接近

30日(月)午前9時の予想天気図

 冬型の気圧配置が緩んでも、29日(日)夜になると今度は上空に強い寒気を伴った低気圧、いわゆる寒冷渦が大陸から近づいてくる見通し。 

 そのため、29日(日)夜遅くになると九州や中国・四国で再び雪や雪が降りだし、普段雪の少ない広島県や愛媛県などでも山沿いを中心に雪が降りそう。また、風が強まる見通しだ。

30日(月)午前1時 雨雪と風の予想

 25日(水)は強い冬型の気圧配置、27日(金)には南岸低気圧の影響で西日本の太平洋側市街地でも雪が降ったとみられるが、寒冷渦が予想より発達したり、気温が下がれば今回も市街地で雪が降り、積もるかもしれない。

■寒冷渦は30日(月)には東・北日本へ

30日(月)午後9時までの48時間予想降雪量

 30日(月)にかけて寒冷渦は東日本や北日本へ向かい、日本海側を中心に荒れた天気となる可能性がある。 

 これまで積雪が多くなっている所では再び降雪量が増えるおそれがあるため、いったん雪が弱まったとしても、30日(月)ごろにかけて日本海側では大雪による交通障害、農業施設への被害、なだれや落雪などに気を付けたい。

(気象予報士・鈴木悠

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