あの怪獣と握手?!ウルトラな企画展 空想特撮テーマ、今はなき「聖地」の大ジオラマも 川口で7月まで

「自分だけのおもしろい視点をさがして撮影しよう」のコーナー。ウルトラマントリガーと破壊暴竜デスドラゴが戦う場面を撮影できる=川口市内((C)円谷プロ)

 半世紀以上に渡り、人気を集めるウルトラシリーズの「空想特撮」をテーマにした開館20周年記念企画展がSKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ映像ミュージアム(埼玉県川口市上青木)で開かれている。ウルトラマン生みの親で、「特撮の神様」の円谷英二監督に着目。ミニチュアを本物のように映し出せる装置を動かしたり、模型に触れたりして、空想にリアリティーを与える特撮の世界を体験できる。7月2日まで。

 「ウルトラマン」が初めて放送されたのは1966年7月17日。展示は初回に登場した怪獣ベムラーのフォトスポットから始まる。パネルでは特撮について「頭の中で想像したものを、なんでも映像にするための特殊撮影技術」と説明。昭和から令和のウルトラヒーローや怪獣が並ぶ中、画面上で大きく見せる技術を体験できるコーナーをはじめ、円谷監督が発明した特撮テクニックを分かりやすく解説。ユニークなのは、壁から飛び出した怪獣たちの手やしっぽに触れるコーナー。精巧な造りに思わず驚いてしまう。

 見どころは、ウルトラマンと怪獣が旧国立競技場を舞台に戦う大ジオラマ。周囲には照明やテレビカメラマン、監督ら、さまざまなクリエイターの人型パネルが配置され、熱気あふれる特撮現場を再現している。

 同ミュージアムのマネジャー鈴木敏之さんは「特撮の裏側を知ってもらう構成。ないものを創造する技術や発想に興味を持ってもらい、クリエイターの育成につながれば。『ウルトラマン』シリーズは幅広い世代に親しまれており、家族で楽しんでほしい」と話した。

 入館料は大人520円、小中学生260円。休館日は月曜日。問い合わせは同館(電話048.265.2500)。

 SKIPシティ20周年記念イベントとして、2月5日は映像ミュージアムを無料開館。そのほかにもSKIPシティ各施設でさまざまなイベントが行われる。詳細はウェブサイト(http://skip-city.com)。

怪獣の手や足に触ることができるコーナー((C)円谷プロ)

© 株式会社埼玉新聞社