不動産投資で物件の買い時はいつなのか−−投資家が考えるべき購入判断するためのポイントとは?

もふもふ不動産のもふです。

・不動産投資はいつが始め時か?
・おすすめの場所はありますか?

不動産投資についてお話しする時、この2つの質問はよく聞かれます。結論から言うと、始め時はなく、いつの時代も不動産投資物件は買いにくいものであり、おすすめの場所はないと言うことです。

今回はこのうち、「不動産投資物件の買い時」について詳しく解説します。


不動産投資物件はいつが買い時なのか?

そもそも買い時というのは何か、という質問の意図を予想すると「買って失敗しない時代があり、買えば必ず儲かる時はいつか?」ということだと推測します。そういった意味で、この時に買えば儲かるという時代はわかりません。

理由として、未来の不動産の価格は誰も予想できない、ということがあります。不動産投資家は、それぞれ価格が上がりそうか、または下がりそうか予想はしていますが、未来の価格が必ずわかるという人はいません。

バブル崩壊やリーマンショックも予想できなかった

1990年代にバブル崩壊するまでは、不動産の価格は上がり続けていました。土地神話とも呼ばれ、「日本は土地が少ないので、価格は下がることはない」「日本の土地を全て売ると、アメリカ全土が4個買える」と言われていました。また、リーマンショック前の2007年頃も不動産価格は上昇を続け、ファンドが不動産を買いまくっていました。

しかし、バブル崩壊とリーマンショックが起こった際、どちらも不動産の価格は暴落。借金をして買っていた多くの会社が返済不能になり、倒産しました。

「価格が上がり続けるから買っておくべき」

そう信じて買いまくった会社ほど、不動産の価格が暴落して破綻していきました。これらからもわかるように、今後不動産が買い時なのかどうかは誰も予想できないのです。

2023年現在、不動産の価格は上がり続けていますが、バブル崩壊とリーマンショックでの暴落のようなことが、いつ来てもおかしくないと肝に銘じて買い進めています。

不動産の価格が安くても買いにくい

不動産は、価格が安くても高くても買いにくいと言われています。

まず価格が安い時に、なぜ買いにくいのか? 不思議に思われる方も多いでしょう。その理由として、一般的に銀行が融資をしない時に、不動産の価格も下がっていくことが挙げられます。

ほとんどの方は銀行融資を使って不動産を買うので、銀行が融資をしなくなると、不動産を買える人がいなくなり、不動産の価格が下がる傾向にあります。リーマンショック後や、バブル崩壊後がこれにあたります。価格が下がって買いたくても、銀行が融資しなくなるので、買いにくいのです。

さらに不動産の価格の下落局面では、「買った後にさらに価格が下がりそうなので、本当に買っていいのか?」という心理的ハードルも強くなるので、とても買いにくいです。リーマンショックの後、不動産の価格が暴落して銀行も融資しない、さらに価格も下がるかもしれない……そんな状況の中、気合を入れて不動産を買った方々は、アベノミクスでの不動産価格暴騰を受け、大儲けしています。

結果論であの時買っておけば良かった、と言えますが、なかなか実践できることではありません。当時の状況で、勇気を持って買い進めた方々は本当にすごいと思います。

銀行が融資しまくる時代も買いにくい

一方で、銀行がたくさん融資をする時代も不動産は買いにくいです。理由としては、銀行が融資を出すので不動産の価格が上がるからです。

銀行が融資を出すので不動産を買いやすいのですが、みんなが同じ状況なので需要が高まる=価格競争が生まれ、不動産の価格が上がって買いにくくなるのです。

「昔に比べると価格が上がって、収益性も下がってきているから買いにくいな……」

そう思っていたら、どんどん上がって、振り返ると買っておけばよかった、といったパターンです。まさに2015年くらいからは、ずっとそんな状況が続いてきました。2018年にカボチャの馬車問題が起こり、不動産の価格が下がるかと思いましたが下がらず、2020年にコロナショックで価格が下がるかと思いましたが融資が出まくって逆に上がったり、予想は本当に難しいです。

これも結果論ですが、リーマンショック以降は不動産の価格は上がり続けていて、買っていれば儲かった可能性が高いです。

不動産投資物件はいつの時代も買いにくい

いろいろな不動産投資家の先輩方とお話させていただく機会があるのですが、20年以上不動産投資をされている方とお話しても、「いつの時代も不動産は買いにくい」とおっしゃっていました。

未来は予想できないので、儲かる物件を買うべき

価格が高い時も安い時も不動産は買いにくいです。また、不動産投資物件の価格が上がるのか下がるのかは予想が困難なので、未来を見越して買うのは不可能です。

それでは、どうするべきなのかというと、いつが買い時というのではなく、「儲かる確率が高い物件を確実に買う」というのが大切です。不動産投資は投資ではなく事業である、と何度も説明させていただきました。買った物件が満室になって、銀行からの借金を返済でき、そして修繕費や経費などを考慮しても利益を出せる物件を買うべきなのです。

私は年に1棟くらいのペースで買い進めていますが、買い時だから買っているのではありません。確実に儲かると思う相場より安い物件を買っているのです! 年1棟のペースで買うことで、ドルコスト平均法のように時間分散になり、リスクヘッジもすることができます。

もっと買うこともできますが、私はかなり厳選して買っている戦略なので、他の方よりも買うペースがかなりゆっくりです。振り返ると、もっと買っておけばよかったと思いますが、あくまで価格が上がっているからという結果論なのです。

【結論】不動産投資物件の買い時はない

不動産投資において、物件の買い時が分かればいいのですが、未来が予想できない以上は買い時なのかどうかは残念ながらわかりません。不動産の価格が下がっている時は銀行融資が出ないのと、下がっているから買いにくいというのがあり、逆に銀行融資が出る時は価格が上がるから買いにくいです。

買い時はないので、「儲かる確率が高い」と判断できる物件を買うことが大切です!

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