職場の様子VRで 栃木県実証事業 遠隔地から就職後押し

学生と画面上の映像を共有しながら業務内容を紹介する栃銀の担当者(手前)=30日午前、下野新聞社

 仮想現実(VR)技術を活用して、就職活動をする学生が遠隔地から職場見学ができる「とちぎ企業VRオフィスツアー 首都圏大学キャラバン」が30日、下野新聞社本社(栃木県宇都宮市)と文教大越谷キャンパス(埼玉県越谷市)を結んで行われた。栃木県内3社の採用担当者が参加し、事前に360度カメラで撮影した職場の映像を学生と共有しながら、自社をPRした。

 企業の採用活動で新たな手段を活用して遠隔地の学生と県内企業の接点を強化し、UIターンの就職を後押しする狙い。県が補助する実証事業で、ドコモビジネスソリューションズ(dBS、東京都港区)栃木支店と下野新聞社が実施する。26日に行われた第1弾の東洋大に続いての開催。

 30日は栃木銀行、広告業などのヤマゼンコミュニケイションズ(宇都宮市)、下野新聞社が職場を紹介し、文教大の学生計5人が参加した。このうち栃銀は、人事部の国府田美香(こくふだみか)副調査役が専用のゴーグルを着用し、本店営業部を案内。実際の職場の映像を学生と共有しながら、預金係や融資係のフロアを廻り、業務内容を説明し、仕事のやりがいなどを伝えた。

 国府田氏は「採用活動の可能性が広がるツール。臨場感や没入感があり、学生に訴えかける情報を提供できたと思う」と話した。

 31日以降は東海大や拓殖大の学生向けに予定している。

© 株式会社下野新聞社