きょうから2月

 ついこの前、2023年が始まったばかりなのに…。カレンダーを眺めて、そんな感覚に襲われる人も多そうだ。新しい年の“12分の1”が早々と去って、もう、きょうからは2月▲年明け3カ月の慌ただしさを「往(い)ぬ・逃げる・去る」とひとまとめに言うこともあるから、皆に共通する感覚なのだろう。スタートの数日間が正月休みで欠けていることや、世の中が年度末に向かっていくことなど1月の特別な早さは幾つか理由が探せそう▲寒い日が続いた。閉じこもって丸くなっているうちに、どんどん日にちが過ぎちゃった…そんな方もおられるかもしれない。受験生の皆さんは第4コーナーを回って、いよいよ最後の直線へ▲あっという間に過ぎてしまった1月だったが、岸田文雄首相のさまざまな表情は印象に残った。年明けは得意分野の外交で華々しく飛び回ったが、国会では防戦が続く▲「育児休業中のリスキリング(学び直し)」発言は「どこにそんな時間が」と不興を買った。公用車の使用が問題視されている外遊中の“秘書官のおつかい”は金の出どころを「ポケットマネー」と強調しつつ、土産の買い物は「公務」と言い張る不思議な説明▲支持率が上向く兆しが見えない。長い長い1日が続いたはずの首相の1月、どんなスピードで過ぎたか。(智)

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