長男の秘書官起用で立民が追及 選挙地盤を譲る考えあるか問われ、首相の回答は

国会

 1日の衆院予算委員会で、立憲民主党は岸田文雄首相が長男の翔太郎氏を政務秘書官に起用した人事への追及を強めた。翔太郎氏を政務秘書官に起用した理由について立民の落合貴之氏から問われた首相は「政治家としての活動をよく知る人間を採用することは大変意味がある」と述べ、人事の妥当性を主張した。

 落合氏は、首相が翔太郎氏に自らの選挙区を継がせるために「箔(はく)を付けるため秘書官にしたとの臆測がある」などと指摘した上で、将来、自身の選挙地盤を譲る考えがあるかを確認。首相は「もうしばらく政治家として最善を尽くしたい。将来、どれだけ先か分からないが、そこまでまだ思いを巡らすには至っていない」と反論し、臆測の火消しに懸命な様子だった。

 予算委では、翔太郎氏が首相の欧米歴訪に同行した際、公用車を使い閣僚への土産を購入したことにも議論が集中。立民の大西健介氏は「長男を同行させねばならなかった理由は何なのか。それこそ箔を付けるとか将来後を継がせるための経験のためだとすれば、公私混同と言わざるを得ない」と断じた。

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