美容界のミシュラン「カミカリスマ2023」福井から初受賞 世界発信のガイドブックに「明里橋美粧」「サンディーズ」

カット部門で受賞した明里橋美粧店長の上田諭さん(左)と、カラー部門で受賞したSandees代表の酒井功太郎さん

 高い技術を持つ日本の美容師や美容室をガイドブックで紹介し、世界に発信する「カミカリスマ2023」で、福井県福井市若杉1丁目の明里橋美粧がカット部門、同市下馬3丁目のSandees(サンディーズ)がカラー部門で県内初受賞を果たした。両店の代表者らは「地方の美容の技術や可能性を示せた」とし、県内業界の活性化に期待を寄せている。

 カミカリスマは食のミシュランガイドに倣い、業界団体などが実行委員会をつくり2018年に発足。翌年、東京の美容師や美容室を対象に技術やデザイン力、発信力などを評価して選んだ世界初の「ヘアサロンガイド」を発行した。前回からは全国の美容室も対象とする部門を設けた。ガイドブックは国内外で販売されている。

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 両店は昨年12月に東京で表彰され、ガイドブックへの掲載が決まった。さまざまなコンテストに出場し最先端の技術を取り入れている明里橋美粧は、ガイドブックで「唯一無二の個性派おしゃれサロン」と紹介されている。上田諭店長(46)は「ヘアデザインのベースとなるカット部門での受賞はうれしい。次回以降はさらに受賞部門を増やしていけたら」と抱負を述べた。

 Sandeesは「『時代』と『気分』を大切に『今』を楽しむ」をコンセプトに、お客にとっての自分らしさをともに追求する姿勢が評価された。代表の酒井功太郎さん(41)は県勢初の受賞に「いずれはという気持ちがあったが、選ばれた時は実感がなかった」という。

 また、県内2店の受賞について酒井さんは「美容師人材が都市部へ流出するケースも見られる中で、福井に美容の魅力があることが発信できた。美容学生の県内就職のきっかけとなればうれしい」と話した。

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