宮古島を「戦闘機が飛び立ち、ミサイルが飛び交う島にしない」 空港の軍事利用に反対する声明、市民団体が発表

 【宮古島】宮古島平和ネットワークとミサイル基地いらない宮古島住民連絡会は1月28日、宮古空港と下地島空港の軍事利用に反対する市民声明を発表し、沖縄県と国宛てに郵送した。

 在沖米海兵隊が下地島空港の訓練利用を県に届け出た問題を受けて発表した。

 同訓練を巡っては同空港を軍事目的で使用しないことを県と国とで確認した「屋良覚書」と「西銘確認書」を基に県が米軍に自粛を要請し、米軍は実施を見送った。

 訓練見送りについて声明では「同空港の使用については明確な返答をしていない。(県の)自粛要請を無視する強引な使用が起こることも否定できない」と危惧した。

 国による南西諸島の軍備強化の動きや自衛隊による空港使用への懸念についても触れ、「島の軍事要塞(ようさい)化と空港や港湾の軍民共用をもくろむ国防のあり方に激しい怒りを覚える」と批判した。

 「島から戦闘機が飛び立ち、ミサイルが飛び交う島々にしないためにも市民の声を広げなければならない」と強調した。

 両団体は「戦争危機のためには軍事拡大の安保政策ではなく平和外交が必要」として、日中間の問題解決を政府に求める意見書の可決を、県議会に陳情する方針も合わせて発表した。

(佐野真慈)

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