秦野の脱毛サロンにボードゲーム100種類超  コミュニケーションのツール、居場所作りにも

ボードゲームのほとんどが私物だという川口さん

 小田急線渋沢駅近くに昨夏開店した脱毛サロン店が、ボードゲームも遊べると話題だ。空き部屋を活用した試みで、ボードゲームのみの利用者もいるという。発案者で同店の川口達司さん(37)は「誰でも受け入れてくれる懐の深さとワクワク感を共有できるのが魅力」と笑う。

 昨年7月、オープンした「TREIZE」(秦野市曲松)。店の個室の一角にボードゲームが棚積みされている。推理、すごろく系やパズルなど100種類以上あり、ほぼ全てが川口さんのコレクション。

 川口さんがボードゲームに夢中になったきっかけは10年ほど前、友人が持参したゲーム。内容やユニークなタイトルに魅せられ、収集を始めた。

 2019年12月にはボードゲームを使った福祉施設向けのプログラムを元同僚の岩本倫乙さん(38)と企画したが、矢先に新型コロナウイルスが直撃。企画は中止となったが、その後、岩本さんが同サロン店を経営することになり、自然な流れでボードゲームを置くことになった。

 岩本さんは「大切なコミュニケーションツールの一つ。勝ち負けに関係なく、みんなが笑顔になる」と話す。老人ホームや病院などでは認知症防止やリハビリなどでも活用されることがあるといい、川口さんは「この空間が誰かの居場所になってくれているのであればうれしい」と頰を緩めた。

 午前10時~午後9時。木曜日定休。利用は予約制で1時間200円~(学生半額、小学生以下は保護者同伴)。問い合わせは同店電話080(6696)5309。

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