長崎県高校新人駅伝 男子・鎮西学院3年ぶり/女子・諫早4大会連続V

(写真左から)男子第2中継所、鎮西学院の2区廣瀬(左)が首位を奪って3区牟田凜にたすきリレー、女子1区、序盤で先頭に出る諫早の糸瀬=県立総合運動公園周回コース

 県高校新人駅伝大会は4日、諫早市の県立総合運動公園周回コース(男子6区間29キロ、女子5区間16キロ)に男子24、女子16校が出場して行われ、男子は鎮西学院が1時間28分52秒で3年ぶり13度目、女子は諫早が55分7秒で4大会連続28度目の優勝を飾った。
 男子は1区で瓊浦、鎮西学院、大村工が激しく競り合ったが、鎮西学院が2区廣瀬の区間賞で抜けだすと、3区牟田凜で独走態勢を築いた。瓊浦が2位に続き、長崎日大が創成館との3位争いを2秒差で制した。
 女子は諫早の1区糸瀬が後続に36秒差をつけて発進。その後は3区のみ区間賞を逃したものの、終始危なげないレース運びで制した。3分6秒差の2位に鎮西学院が入り、3位に長崎商が続いた。

◎男子 鎮西学院3年ぶり/ライバル瓊浦に雪辱

 昨年11月の県高校駅伝男子で、1位瓊浦と1分14秒差の3位に甘んじた鎮西学院。この日はライバルに約2分差をつけて雪辱を果たした。主将の坂井は「目標は圧勝だった。それができたと思う」と胸を張った。
 郡中出身の3人が先頭を争った1区で、鎮西学院の久田は1位と1秒差の区間2位。好位置でたすきを受けた2区廣瀬は「相手が突っ込んでいるから様子を見よう」と瓊浦の背中にぴたりと隠れて約1キロを並走し、テニスコート横の上り坂を利用して一気にトップに立った。その後は1年生エースの牟田颯太、凜太兄弟を軸に引き離してゴールテープを切った。
 約3カ月前の県高校駅伝を走った7人中6人が残った今季。悔しさを忘れず、ジョギング練習からペースを上げるなど底上げを図っている。入江監督は「秋は距離が長くなるし、今からが大事」と気を引き締めていた。

◎女子 諫早4大会連続V/代替わりしても独走

 メンバーが代替わりし、さらに主軸2人を欠く中でも女子の諫早の力は頭一つ抜けていた。選手5人中4人が1年生という布陣で独走V。最長3区を務めた扇は「駅伝経験が少ない人が多かったから、自信になった」と安堵(あんど)の笑みをこぼした。
 2021年全国高校駅伝8位入賞メンバーの野村、新主将の岩本が故障で欠場。1区糸瀬は「不安だった」が、序盤から思い切って飛び出すと、800メートルが本職の2区増丸も「リードをもらって気持ちよく走れた」と終盤まで崩れずに後続との差を広げた。オープン出場したBチームも3区途中まで全体2位を走るなど、層の厚さを発揮した。
 全国レベルだった3年生3人が抜け、今季は新たな挑戦という位置付けだ。岩本は「まずは個人で一人でも多くインターハイに出場することが大事」とトラックシーズンを見据えた。


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