ポストコロナの医療考える G7会合「100日前」フォーラム 出島メッセ長崎

意見を交わす長崎大の専門家や行政関係者ら=長崎市、出島メッセ長崎

 先進7カ国(G7)保健相会合の長崎市開催(5月13、14日)への歓迎機運盛り上げを図る「100日前フォーラム」が5日、同市尾上町の出島メッセ長崎であり、「ポストコロナ社会に向けて健康・医療課題を考える」をテーマに長崎大の専門家や行政関係者が意見を交わした。
 官民でつくるG7長崎保健大臣会合推進協議会などが主催。
 新型コロナウイルス感染防止策の在り方について、長崎大学病院の田中健之准教授は「現在はさまざまな考え方が混在している。一様一律ではなく、環境や事情に合わせて個別に対応することが大事」と述べた。同大大学院の森内浩幸教授は「マスク着用やイベント中止などが、子どもの心の発達や健康をむしばむという副作用を伴った」と指摘した。
 離島医療については、同大大学院の前田隆浩教授が五島で実施しているオンライン診療の試みを紹介。「コロナ禍でニーズが高まった。対面の診療と組み合わせれば新たな価値を創り出せる」と述べた。大石賢吾知事は「ICT(情報通信技術)の活用などコロナ禍で進んだことも評価しながら、県民の健康寿命を延ばすために対応していきたい」と語った。

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