日光東照宮参拝者150万人に回復 22年、外国人など増え32%増

日光東照宮を訪れる参拝者ら(1月下旬)

 世界遺産・日光東照宮の2022年の参拝者数は21年比36万1321人増の150万174人だったことが5日までに、東照宮への取材で分かった。新型コロナウイルス禍前の水準には届かないものの、学生団体や外国人をはじめ全体的に増加した。今後、新型コロナの感染症法上の位置付けが季節性インフルエンザと同じ「5類」へ引き下げられることを受け、今年はさらなる参拝者の来訪が期待される。

 22年の参拝者数は、コロナ禍前の19年の215万5569人に比べ65万5395人少ないものの、21年比では31.7%増え、20年比では38.8%、41万9538人増加した。

 月別で参拝者数が最も多かったのは紅葉シーズンの10月で、21年比1万7812人増の20万6341人。最少は9593人増の4万692人だった2月。「まん延防止等重点措置」の適用などが影響したとみられる。

 1〜10月はいずれも21年の参拝者数を上回った一方、11、12月は下回った。東照宮の稲葉尚正(いなばたかまさ)権宮司は「21年はコロナの影響で修学旅行が先送りになったが、今年は比較的平準化されたことなどが影響し11月の人数が減った」と分析する。

 このほか、修学旅行などの学生団体は21年比5万6977人増の28万7463人、一般団体は1万1277人増の2万2693人だった。訪日外国人の受け入れ再開などにより、外国人は4万3194人で3万3536人増えた。稲葉権宮司は「もっと外国人の姿が見られれば、本来の日光の姿に近づくだろう」と話した。

 

日光東照宮を訪れる参拝者ら(1月下旬)

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