川崎・麻生区の路上で男子高校生刺される 殺人未遂の疑いで元同級生の高1少年逮捕 「知らない」と容疑否認

男子生徒が刺された現場近くを調べる捜査官ら=6日午前10時ごろ、川崎市麻生区栗木1丁目

 元同級生の男子生徒の頭部を刃物で刺して殺害しようとしたとして、神奈川県警少年捜査課と麻生署は6日、殺人未遂の疑いで、川崎市麻生区在住の高校1年の少年(16)を逮捕した。少年は「知らない」と容疑を否認しているという。

 逮捕容疑は、同日午前8時20分ごろ、同区栗木の路上で、登校中だった高校1年の男子生徒(16)=東京都世田谷区=の後頭部を刃物のようなもので突き刺し、殺害しようとした、としている。男子生徒は頭部を切って救急搬送されたが、全治2週間程度で命に別条はないという。

 少年は当初、現場から逃走していた。付近には凶器とみられる包丁が落ちていた。目撃者情報や周辺の防犯カメラの映像から関与が浮上。同日午前中に県内で1人でいたところを任意同行された。

 捜査関係者などによると、2人は別の高校に通いながら面識があり、同課では何らかのトラブルがあったとみて調べている。

 現場は小田急多摩線栗平駅から南西に約500メートルの住宅街で、事件当時は多くの学生が通学していた。現場付近に住む自営業の女性(64)は「本当に怖い。びっくりした。小学生も通学しているので巻き込まれなくて良かった」と語った。80代の男性も「40年くらいここに住んでいるが、この辺りでそんな事件はなかった」と驚きを隠さなかった。

 川崎市教育委員会では麻生区と多摩区の小中学校に警戒を呼びかけたほか、麻生区内の15校の小学校では集団下校などの対応に迫られたという。

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