3度目のグラミー賞受賞 佐世保出身・小川慶太さん 地元歓喜「これからもいい音楽を」

ドラマーでパーカッショニストの小川慶太さん

 長崎県佐世保市出身のドラマーでパーカッショニストの小川慶太さんが参加するバンドの作品が米グラミー賞を受賞したことを受け、地元などの関係者から喜びの声が上がった。
 小川さんにとっては3度目の受賞。米ニューヨークで小川さんと共演したことのある長崎市出身のジャズピアニスト、平戸祐介さん(48)=神奈川県鎌倉市=は「1度でもすごいのに3度も取るなんて長崎の誇り。時代の潮流やニーズに乗り、世界で認められた証し」と称賛する。
 平戸さんによると、小川さんは伝統的ジャズ、最先端のジャズのほか民族音楽をベースにしたワールドミュージックにも精通。「(活動拠点の米国から)年に1度でも地元に帰り、アーティストを目指す若い人に刺激を与えほしい」と今後の活動に期待した。
 佐世保市に住む母富貴子さん(62)は3度目の快挙に涙をあふれさせた。「これからもいい音楽を届け、後輩たちにも夢を与えられるよう頑張って」とエールを送った。
 小川さんの高校時代にドラムを教えた同市京坪町の「音食亭Brownie」店主、三國隆さん(70)は「とにかく音楽が好きだった。渡米後もたくさんの刺激を受けながら腕を磨き続けた。よく取った。おめでとう」と祝福。
 小川さんは2017年に佐世保観光名誉大使に就任。2度目の受賞後、市民栄誉賞を贈ることを決定している同市の朝長則男市長は「市民にとって大きな誇りであり喜び。日本中に元気と感動を与える明るいニュースになった」とコメントを出した。

 【略歴】おがわ・けいた 1982年生まれ、佐世保市出身。ドラマー、パーカッショニスト。2005年に米バークリー音楽院に入学してハンドパーカッションを学び、ヨーヨー・マら海外の一流ミュージシャンと共演を重ねた。ニューヨークを拠点に活動し、参加するジャズバンド「スナーキー・パピー」で17年と21年にも、米グラミー賞の最優秀コンテンポラリー・インストゥルメンタル・アルバム賞を受賞した。


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