長崎バス 16日から平日減便緩和 運転手不足も…利用者不満で通常の8割に

帰宅者らで混雑する長崎駅前バス停=長崎市

 長崎自動車(長崎市、長崎バス)は6日、新型コロナウイルス感染拡大などに伴う一般路線バスの平日の減便措置について、16日から朝夕の混雑時間帯を中心に緩和する「特別ダイヤ」にすると発表した。全体で通常運行便数の8割程度に戻す。
 減便措置は昨年12月から継続。依然として運転手不足が続き、通常運行再開の見通しは立っていない。減便の長期化により利用者の不満が高まり、同社は「不便の緩和にいくらかでもつなげたい」と段階的な増便を決めた。
 同社は運転手らの感染者・濃厚接触者が増加し必要な人員数を確保できないとして、昨年12月22日から平日を土曜ダイヤに、土曜を日祝日ダイヤにそれぞれ切り替えた。今年1月14日から土曜のみ通常に戻していた。
 現在、平日の運行便数(3280便)は約25%減っている状況。特別ダイヤでは、通勤通学時間帯を中心に約160本増便する。
 同社によると、減便の影響で、この時間帯はバスの混雑や遅延が生じている。同市の女子高生(17)は「満員で乗れずに遅刻しそうになった」と不満をもらす。通常運行再開を求める意見や問い合わせが同社に相次いで寄せられている。
 人員不足は慢性的な課題になっている。現在勤務している運転手は573人。新型コロナの影響は一定落ち着いたが、昨年から離職者が増えたこともあり、安定的に運行するにはまだ約60人不足している。
 特別ダイヤの路線や便数は13日ごろ、同社のバス停やホームページに掲示する予定。


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