水路に未就学の男児が転落死 樋門と植え込みのすき間から… どうする 再発防止 広島・福山市

去年11月、広島県福山市の水路に男の子が転落して死亡した事故を受けて、専門家などが再発防止の対策を検討しました。

福山市水路転落事故防止対策検討会には、都市交通計画が専門の大学教授など、建築や臨床心理の専門家が委員になり、地域住民も参加しました。

この事故は去年11月、福山市の緑町公園沿いにある水路に未就学の男の子が転落し死亡したものです。

検討会では現場も視察しました。警察によりますと、付近の防犯カメラの映像などから、男の子は水路のはしにある樋門と植え込みのすき間から転落したということです。事故を受け、この水路ではフェンスが設置されました。

水路に接する公園や公共施設での再発防止に向けては、危険な場所を5つに分類してそれぞれに合わせたハード面の対策を実施するほか、注意喚起の看板の設置、水深1メートル以上の水路には、救援用のタラップを設けるなどの案が出されました。

委員からは、「地域ごとや子ども目線での対策も検討してほしい」といった意見が出されました。

岡山大学 橋本成仁 教授(検討会 座長)
「いろんな視点で対策がとれるのかなと、短期的な対策としてはどんなことが必要か、中長期的には何をやる必要があるのかをまとめいくことになろうかと思います」

検討会は、今年度中に結論をまとめる予定で、福山市は来年度から対策を実施するとしています。

この水路では、2006年以降、今回の事案も合わせ、男の子2人を含む3人が転落し、亡くなっています。

福山市は、公園や公共施設で水路に関する緊急点検を実施していて、687の公共施設のうち、22の施設で隙間や柵が低いなどの場所が確認されたということです。福山市は、道路に面している水路以外の対策につなげていきたい考えです。

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