栃木県内771人感染 4人死亡、累計死者1000人超え 新型コロナ

新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真(米国立アレルギー感染症研究所提供)

 栃木県は8日、新たに計771人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。県内の累計感染者数は41万1540人。80歳以上の男女4人が4~7日に死亡したことで、県内の累計死者は1001人となった。県内で確認された感染者が初めて死亡した2020年8月11日から約2年半で、千人の大台を超えた。

 厚生労働省のまとめによると、1月31日までの死者を年代別にみると、80代が最多で347人。90歳以上が318人、70代197人、60代39人、50代27人だった。40代以下の各世代は少数のため「個人情報保護」を理由に非公表としているが、22年4月に基礎疾患がない10歳未満女児が死亡した例などもある。

 全死者のうち半数が22年10月以降の「第8波」で亡くなった。主流のオミクロン株は重症化しづらいとされるが、爆発的な感染拡大により基礎疾患がある高齢者を中心に死者が急増した。特に死者が多かった今年1月は病床使用率や救急搬送困難事案が高止まりしていたため、医療逼迫(ひっぱく)が死者増加の要因となった可能性もある。

 一方で県によると、重症化しやすいデルタ株が広がった21年夏以降の第5波では、死者36人のうち65歳以下が11人で、他の感染拡大期より割合が高いという傾向もみられた。

 8日発表の死者4人のうち、入院中は2人、施設療養中と死亡後陽性確認が各1人だった。

 新規感染者は0歳~90歳以上。50代以下が全体の約8割を占め、最多の40代が122人、10歳未満が118人、10代が110人、30代が101人などと続く。クラスター(感染者集団)は医療機関で2件発生し、小山市で10人、さくら市で23人が感染した。

 7日時点の病床使用率は39.4%。昨年11月15日以来、約3カ月ぶりに4割を下回った。入院者(予定含む)311人、宿泊療養者37人、重症者9人。

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