F1と新幹線「かもめ」“競演” レッドブル企画 「一生に一度」最速マシンが長崎の町に!

昨年12月上旬、大村市と東彼杵町の公道を交通規制した上で、F1マシンが走行した。西九州新幹線「かもめ」と“競演”した写真がウェブで公開され、モータースポーツファンの注目を浴びている=大村市竹松町((c)Suguru Saito / Red Bull Content Pool)

 自動車レースF1の強豪、レッドブルのマシンと西九州新幹線「かもめ」が長崎県大村市と東彼東彼杵町で“競演”した写真が同社サイトなどで公開され、モータースポーツファンの注目を集めている。
 エナジードリンクを販売するオーストリアの飲料メーカー、レッドブルが企画。同社はマシンが世界各地を走行する様子をネットで紹介しており、今回、日本を代表する高速鉄道「新幹線」にスポットを当てた。

レッドブルのF1マシン「RB16B」を移動させるスタッフ=大村市鬼橋町((c)Kunihisa Kobayashi / Red Bull Content Pool)

 昨年11月下旬には静岡県で富士山を背景に東海道新幹線と並走する場面を撮影。本県では12月上旬、大村市と東彼杵町で公道を規制して撮影した。
 大村市では県道「大村外環状線」の約2キロ、東彼杵町では広域農道「大村湾グリーンロード」の約1.5キロを、それぞれ約5時間通行止めにしてロケ。東彼杵町ではトンネルとトンネルの間にある新幹線の千綿川橋りょう(213メートル)を数秒で通過するかもめと並走する瞬間を捉えた。
 レッドブルの日本法人によると、走行したマシンは2021シーズンを制したドライバー、マックス・フェルスタッペンが使用した「RB16B」で、ハイブリッド技術を搭載。F1マシンのレース中の平均速度は時速約200キロ以上、かもめの最高時速は260キロだが、レッドブル、JR九州のいずれも、ロケ地での速度は「非公表」としている。

大村湾グリーンロードの千綿大橋を走るレッドブルのF1マシン(手前)と千綿川橋りょうを通過する西九州新幹線「かもめ」=東彼杵町瀬戸郷((c)Kunihisa Kobayashi / Red Bull Content Pool)

 同町のブランド茶「そのぎ茶」で抹茶を製造する同町八反田郷の「FORTHEES(フォーティーズ)」は東彼杵ロケの基地として敷地を提供。福田新也社長(40)は「爆音と速さに驚いた。走行前の暖機運転からタイヤの整備まで、マシンが慎重に扱われており、最速を競う車と実感した」と振り返る。「普段は軽トラが走る農道にF1が来るなんて一生に一度。このポイントをよく選んでくれた。多くの人に町のことを知ってもらえたら」と話した。
 かもめと競演した写真のほか、ツイッターなど同社の交流サイト(SNS)アカウントでは公道を走行する短い映像が公開されている。


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