韓国紙「米政府が対中規制を拡大...量子・AI・バイオの投資も禁止へ」

米国が中国の安保脅威に対抗し、軍事用に転用可能な中国のハイテク技術産業に対する資本投資を規制する方案を検討中だと伝えられた。

(参考記事:韓国紙「中国で日本製半導体製造装置の問い合わせ殺到…輸出規制控え」

韓国聯合ニュースは10日、ニューヨークタイムズ(NYT)報道(9日現地時間)を引用し、バイデン政権が中国の半導体産業に対する輸出統制に続き、このような案を追加発表する予定だと報じた。

NYTは消息筋を引用し、追加の規制案はまだ確定していないが、量子コンピュータや軍事・安保技術分野の人工知能(AI)、先端半導体などへの投資を完全に禁止する内容が含まれる可能性が高いと伝えた。

バイデン政権は、米国企業の投資禁止対象に中国のバイオ産業も含む案を検討したことが分かった。

このような案は早ければ2カ月以内に発表される見通しだという。

バイデン政権が半導体に続き、他の分野に規制を広げる方案を確定すれば、中国の先端技術分野のスタートアップは少なくない打撃を受けると思われる。

昨年、中国企業に投入された米国資本は約110億ドルに達する。TikTokの親会社であるバイトダンスも米国ベンチャーキャピタルの投資を受けて成長した。

バイデン政権は欧州連合(EU)などとも接触し、中国の先端技術分野に対する投資制限に関する協力案を議論すると伝えられた。

これに先立ち、バイデン政権は昨年、半導体支援法(CHIPS Act)を通じて米国政府から投資関連税額控除や支援金を受けた企業は10年間、中国工場に先端施設投資をすることを禁止していた。

米政府は半導体規制に日本やオランダなど先端製造技術を持つ国にも同調することを要請し、これに日蘭両国とも賛同したと伝えられる。そのようななか、日本製の中古半導体製造装置に対する問い合わせが中国内で殺到していると伝えられる。

この報道をみた韓国のネットユーザーからは以下のようなコメントが投稿されいている。(※ネイバーニュースコメント参照)

「このように両者が争う姿勢を見せ続けながら両国間の武力規模は史上最大を超えそうだ…我々も悪口だけ言ってないで実利を得ながら戦わないと」
「中国の金脈を絶つのが狙いだな」
「米国内のマネーから減らせよ…余って回るマネーが中国にも向かい、全世界にインフレを輸出している」
「核戦争が近いな」

NYTの当該記事コメント欄には次のようなコメントが投稿されている。
「貿易戦争は、銃撃戦の前哨戦である。急速に近づいている中国とのアメリカは、両国と世界全体にとって破滅的なものになるだろう」
「これは長い目で見れば無駄な努力であり、軍事衝突のタイムテーブルを加速させる危険な行動だ。 また、国際的な支配通貨であるドルの崩壊を加速させるかもしれない。中国政府は米ドル建ての資産をすべて売却し、金融市場の反応は予測不可能になるだろう」
「米政権は、中国の台頭に対する日本の安全保障上の懸念を何十年も無視してきた。短期的な利益が常に議論に勝った」

以上 コリアエコノミクス編集部

(参考記事:韓国紙「台湾政府、中国から日本に投資をシフト」「日台は歴史的に信頼関係」
(参考記事:韓国紙「日本が欧州で水素タービン市場開拓…23兆円規模」 韓国も国産化進むがリスクも
(参考記事:韓国紙「日本が核心技術の特許非公開へ…安保理由」 韓国も”秀吉襲来”教訓に導入中だった

(参考記事:韓国紙「米国の対中国半導体制裁参加で日本は相当な打撃に…1兆円規模」
(参考記事:米議会調査局「米国の保護貿易は近隣窮乏化政策」「米企業の競争力低下させる」
(参考記事:韓国貿易協会「米国の対中依存はまだ高レベル」「46品目は100%、156品目は70%依存」

© 合同会社WTS研究所