〝120年に一度〟竹の花が咲く 県立川崎高校、78歳OBも感激 専門家「かなり珍しい」

120年に一度と言われる竹の花=川崎市川崎区の川崎高校

 120年に1度ともいわれる竹の花が、川崎市川崎区の県立川崎高校で咲いている。「竹のことは覚えてないけど、生きている間に見られてうれしい」。1963年に同校を卒業した宮前区の浅井省吾さん(78)さんは開花を耳にし、9日に足を運んだ。校内には立ち入れないためフェンス越しに竹の花を指さし、「稲の穂みたい。すばらしい」と顔をほころばせていた。

 花を咲かせたのは、正門横の前庭の縦2.5メートル、横5メートルほどのスペースに植えられた約250本の「黒竹(クロチク)」。木の幹に当たる部分を竹は「稈(かん)」といい、クロチクは成長すると稈が黒色になる。観賞用として植えられたり、工芸品に加工されたりする。県立生命の星・地球博物館の植物担当の学芸員田中徳久氏(57)は「開花周期は60年や120年だとされ、かなり珍しい」と説明する。

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