福井県おおい町議会が議員報酬20%増額 なり手不足対策、条例改正案を可決 長期欠席議員は減額

 福井県おおい町議会は2月10日、臨時会を開き、議員報酬を約20%増額する条例改正案と議員が長期欠席した際に報酬、期末手当を減額する条例案の2議案を可決した。4月の改選後から適用される。

 町議の報酬は、議長の月額を30万円から37万5千円、副議長を24万5千円から30万7千円、議員を23万5千円から28万6千円に増額する。「通年議会」導入で負担が増している各委員会の委員長を新たに報酬区分に追加。報酬額は副議長に次ぐ29万6千円とする。

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増額により県内8町でこれまで最高額だった越前町の議長32万円、池田町の副議長27万円、議員25万5千円をいずれも上回りトップとなった。

 議員報酬については、議員のなり手不足対策へ町議会の検討委員会が2014年から議論を開始。報酬額に関する町民アンケートを実施するなどしてきた。議論は議会運営委に引き継がれ、「報酬増額の方向で検討する」との報告が2022年まとまった。

 これを受け有識者による議員報酬額を審議する「特別職報酬等審議会」で議論を開始。今年に入り議会に、引き上げを了承する内容で答申した。議会は1月末に全員協議会を開き、報酬を引き上げる条例改正案提出を賛成多数で了承した。

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