【横浜M】西村、富士フイルム杯で殊勲の決勝弾 「うれしいけど正直物足りない」

後半、勝ち越しのシュートを決め、両手を広げて喜ぶ横浜Mの西村

◆横浜M2-1甲府

 殊勲の決勝点も、試合後の横浜M・西村に浮かれる様子は一切なかった。「勝てたことは素直にうれしいけれど、正直物足りないという感想。全然やりたいことができていない」と課題が口を突いた。

 前半終了間際に同点に追い付かれ、迎えた後半16分。縦パスに抜け出した味方のシュートが左ポストをたたくと、こぼれ球は2列目から走り込んだ自らの足元へ。無人のゴールへ冷静に流し込み、「ラッキーゴールでした」と謙遜した。

 加入1年目の昨季は不動の司令塔だったマルコスジュニオールからトップ下の定位置を奪い、27試合に出場して10得点をマーク。7月には日本代表デビューも果たすなど充実のシーズンとなった。

 リーグ制覇に上り詰めた迫力満点の「アタッキング・フットボール」を知るからこそ、「攻守の強度やつなぎの部分もまだまだ全然良くない」と本領発揮はこれからといった様子だ。

 王座奪還を狙う川崎とのリーグ開幕戦へ、「もう一度自分も含めて厳しくやっていきたい」と引き締め直した。

© 株式会社神奈川新聞社