近藤(三菱重工)日本人最高3位 全日本実業団ハーフマラソン 1時間0分32秒、歴代10位タイ

日本人最高の3位でゴールに飛び込む近藤(三菱重工、中央)=維新みらいふスタジアム

 第51回全日本実業団ハーフマラソンは12日、山口市の維新みらいふスタジアム発着コースで行われ、男子は社会人1年目の近藤亮太(三菱重工、島原高出身)が1時間0分32秒で日本人最高の3位に入った。前回優勝の林田洋翔(三菱重工、瓊浦高出身)は1時間0分52秒で11位。ジョセフ・カランジャ(愛知製鋼)が1時間0分25秒で制した。
 レースは林田らが先頭集団を引っ張り、15キロ過ぎにカランジャが加速。林田が後退する中、近藤は2位集団で粘って3位でトラック勝負へ。2位マゴマ・ベヌエル・モゲニ(旭化成)に同タイムで先着を許したものの、4位茂木圭次郎(同)、5位今江勇人(GMOインターネットグループ)を1秒差で振り切った。
 女子はオマレ・ドルフィンニャボケ(ユー・エス・イー)が1時間10分16秒で2連覇した。森智香子(積水化学、諫早高出身)は1時間12分33秒で14位だった。

◎ニューイヤー補欠から台頭

 大卒ルーキー近藤(三菱重工)が日本人トップでゴールに飛び込んだ。1時間0分32秒は自己ベストを約2分縮めるとともに、日本歴代10位タイの好タイム。「1時間1分30秒を目指していた」というから、想定より約1分も速い快走だった。
 元日の全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝)は力不足で出走できず、4位入賞したチームの補欠に回った。その後、マラソン組の同僚と3週間のニュージーランド合宿で走り込んで手応えをつかんでいた。「三菱重工は上を目指す集団。その中に身を置いて、向上心を持てている」と心身ともに充実した状態でスタートラインに立てたのが好結果に結びついた。
 島原高時代はインターハイや全国高校駅伝に出場していないが、順大4年時に箱根駅伝の10区を務めて2位でゴール。エリート街道と言えない中でも着実にキャリアを積んできた。台頭してきた23歳は「次こそ駅伝本番を走り、マラソンにも挑戦したい」と社会人2年目に向けて意気込んだ。


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