「南部病院」跡を4.7億円で糸満市に売却へ 福祉機能の集約や企業誘致など計画 沖縄

 【糸満】沖縄県糸満市真栄里の旧南部病院跡地を巡って県病院事業局は13日、県有地約4.5ヘクタールについて約4億7千万円で糸満市に譲渡する仮契約を結んだ。県議会2月定例会で予算案が議決された後、本契約として効力を発する。

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 市は跡地と隣接する市有地の計約7ヘクタールで福祉機能の集約や企業誘致など土地開発を計画する。昨年以降、県に対し県有地の無償または減額譲渡を求めていた。跡地は1979年に松下電器産業が県民の福祉向上を願い、県と市に無償譲渡された。県で跡地の利用計画がないことからこれまでの経緯を踏まえ、福祉関連施設などの建設を予定する土地は5割減額した。県有地の約4割に相当する。

 市は県との土地交渉を進める上で、昨年5月に借地権付き建物として友愛会から病院建物を約1億253万円で購入した。今後は建物撤去のほか、2023~24年度にかけて基本計画と実施計画を実施する。(比嘉璃子)
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