パドレスが昨季11勝の右腕マイケル・ワカと合意 最大4年の契約か

日本時間2月15日、FA市場に売れ残ったままとなっていた先発右腕マイケル・ワカがパドレスとの契約に合意したことが明らかになった。契約条件の詳細は現時点では不明だが、ワカにはオプトアウト(契約破棄)の権利が与えられ、パドレスは事前に設定された昇給を発動してオプトアウトを無効にできるなど、複雑な構造になる可能性が報じられており、最大4年契約になる見込みだという。今季のパドレスは先発4~5番手にニック・マルティネスとセス・ルーゴが入る予定だったが、そこに有力な先発候補が加わることになった。

現在31歳のワカは昨季レッドソックスで23試合に先発して127回1/3を投げ、11勝2敗、防御率3.32、104奪三振をマーク。2019~21年の3シーズンは合計わずか10勝(16敗)、防御率5.11と不振を極めていたが、1年契約で加入したレッドソックスで見事に復活を果たし、5年ぶりの2ケタ勝利を記録した。カージナルス時代の2015年には自己最多の17勝を挙げてオールスター・ゲームに選出された実績があり、2017年にも12勝をマーク。デビューイヤーの2013年はドジャースとのリーグ優勝決定シリーズで2勝(防御率0.00)を挙げ、MVPを受賞した。

そんなワカだが、2年以降の複数年契約を希望して譲らなかったため、なかなか契約が決まらなかった。パドレスはダルビッシュ有、ジョー・マスグローブ、ブレイク・スネルで先発3番手までは固まっているものの、4~5番手はマルティネスとルーゴというリリーフからの転向組が筆頭候補に挙げられるなど、先発投手陣の層の薄さが課題となっていただけに、メジャー通算74勝の実績を持つワカはチーム事情にフィットする存在。ワカの加入により、マルティネスとルーゴのどちらか一方をリリーフで起用することが可能になり、投手陣全体の層が厚くなった。

なお、ボブ・メルビン監督はシーズンを通して先発投手陣のコンディションを良好に保つために、今季も一時的に6人制ローテーションを採用することを示唆しており、そのためにも計算できる先発投手を6人揃えることが必要だった。ダルビッシュ、マスグローブ、スネル、ワカ、マルティネス、ルーゴの6人が今季の先発投手陣の中心となりそうだ。

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