首長~くして募金待つ キリンの環境改善協力を 宇都宮動物園がCF

アミメキリンのハツカ(宇都宮動物園提供)

 【宇都宮】上金井町の宇都宮動物園は、キリン舎(寝小屋)増築のため13日にクラウドファンディング(CF)を始めた。老朽化した寝小屋の改修を検討したが、新型コロナウイルス禍以降は団体入園者が減少し、入園料で資金を賄うのは難しい状況という。40日間で1500万円の募金を目標にしている。

 同園は8頭のアミメキリンを飼育している。同園によると、このうち雄のハツカは日本動物園水族館協会加盟の動物園で国内最高齢の29歳。一般的に飼育下での寿命は23〜25年とされている。

 成獣の雄を同じ寝小屋に複数頭入れるのは好ましくないとされる。しかし同園ではキリンの繁殖が順調に進み頭数が増えたこともあり、雄の寝小屋を分けることが難しくなった。高齢のハツカが安心して穏やかに過ごせる空間を作るのも、CFの目的の一つという。

 同園がCFを実施するのは2回目。前回の2021年はゾウ舎のプール改修を目的に実施したところ、1300万円の目標に対して60日間で約2200万円が集まった。

 CFに応じた支援者には、金額に応じて返礼品として年間入園パスやオリジナルグッズ、宇都宮餃子(ぎょーざ)の提供などを予定している。CFのプロジェクトページは、同園のホームページでリンク先として紹介している。

 同園は「動物たちが心身ともに健康で長生きできる施設にするため努力と工夫を重ねていく」としている。

 (問)同園028.665.4255。

 

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