フォークロックユニット・たけとんぼが、約7カ月ぶりとなる新曲「夜のむこうまで」を初の配信シングルとしてリリースした。 たけとんぼは、1970年代の洋邦楽から影響を受けたアコースティックなサウンドとコーラスワークを特徴とするバンドで、音楽も風貌も完璧に昭和だが、まだ20代。 2022年夏には曽我部恵一が主宰するROSE RECORDSから1stアルバム『たけとんぼ』をリリースし、注目を集めた。 アルバム発売後に、きむらさとし(Dr./Vo.)が脱退したが、現在のメンバーである平松稜大(Gt./Vo.)と和泉眞生(Gt./Vo.)のコーラスワークやアコースティックギターの連奏は絶妙なハーモニーを生み出しており、楽曲をより奥行きがあり、味わい深いものにしている。
今作は関西から“melt the night”=溶ける夜をコンセプトに良質な音楽を発信し続けるNEVER SLEEPからリリースされた。 フォーク好きはもちろん、初期のサニーデイ・サービスや日本語ロック、アコースティック好きにもぜひ聴いてみてほしい楽曲に仕上がっている。
Vo,Gt 平松稜大 コメント
はじめてのシングルに作ったこの曲は、人を想い悩むあまり夜の最中にひとり置き去りにされてしまうちょっとさびしげな曲です。
それは愛する人でもいいし、憧れのあの人でも良いのだが…
美しい人のきらめきがつくりだす影。後悔は果てない。そんな歌。
「たけとんぼはどんなグループ?」
そんな方に聴いていただければいいなと思っております。
木村脱退後のたけとんぼの方向性は、皮肉にもこれまで僕がデモを作るときから思い描いていたサウンドには近づいた部分があり、アコースティック・ギターのストロークを中心にリズムを構築し、バンジョーと三声のコーラスで重ねるところがいかにも最近のライブでのたけとんぼらしい。
くわえて、葛飾君のビートルズ・フリークらしいボコボコとはねるベースがいんちきポール・マッカートニーだったり、架空のGSバンドのようでもあったり。
今回のレコーディングでは彼のベース、コーラスでの参加にも大きく助けられました。
いわゆる近年のアメリカでよく見られるようなドラムレスのブルーグラス・ユニットの出しているポップ調のナンバー…といった雰囲気で作りあげていった曲です。
2022年7月作曲。11月から録音。