諫早市が新年度当初予算案 過去最高663億円 子育て支援などに重点

 長崎県諫早市は15日、24日開会予定の定例市議会に提出する663億2千万円の新年度一般会計当初予算案など議案、報告計19件を発表した。市政が重点施策の一つに掲げる子育て支援では、同時在園の第2子(0~2歳児)保育料無償化(拡充事業)や、高校生世代への福祉医療費支給(新規事業)のための経費を計上。75歳以上を対象に交通費を助成(新規事業)し、高齢者の外出支援、健康増進につなげる。
 これらを含め、新規は14事業、拡充は22事業。京セラも進出予定の南諫早産業団地整備事業などで普通建設事業費が本年度当初比で約18億円増加することも影響し、総額は当初としては過去最高となった。大久保潔重市長は会見し「アフターコロナの本格的な1年になる。しっかりと社会・経済活動を推し進め、諫早が飛躍するためのチャレンジ予算とした」と述べた。
 きょうだいが保育所・園に在籍している第2子(0~2歳児)の保育料については、これまでは第1子の4分の1だったが、無償として子育て世帯の経済的負担を軽減する。同時在園の第3子以降の保育料は既に無償化している。
 乳幼児から中学生までを対象に実施している子どもの医療費助成を、高校生世代(高校に在学する20歳未満も含む)に拡大。保険診療にかかる一部負担金から自己負担額(1カ月1医療機関ごとに1日800円、月上限1600円)を控除した額を助成する。
 高齢者のお出かけ支援では、75歳以上が交通機関を利用する際の料金の一部を助成し、外出機会の拡大や社会参加、健康増進を促す。1人5千円分のタクシーなどの利用券、交通系ICカードのいずれかを選んでもらう。


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