国土交通省は2月16日、衝突被害軽減ブレーキ用の前方カメラなどに不具合があるとして、トヨタ自動車が「ノア」や「ヴォクシー」、「クラウン」など計19万6984台を対象にリコールを届け出たと発表した。また同社は「JPN TAXI」2万3586台のリコールも届け出た。
トヨタ自動車の届け出によると不具合があるのは衝突被害軽減制動制御装置(衝突被害軽減ブレーキ用前方カメラ)、かじ取り装置(コンビネーションメータ) 。
前方カメラは衝突被害軽減ブレーキで制御プログラムが不適切なため、駐停車した車列の側方を通過する際に、前方カメラとミリ波センサによる車両認識に差異が発生し、システムが停止することがあるという。システムが再起動する間、警告灯が点灯して衝突被害軽減ブレーキが作動しない恐れがある。
かじ取り装置は自動命令型操舵機能であるアドバンストパーク(ステアリング、アクセル、ブレーキ操作を制御する駐車支援システム)で制御プログラムが不適切なため、駐車条件が整わないことなどによって駐車支援を中止した場合、警告音がならないことがある。そのため、保安基準第11条(かじ取り装置)に適合しない恐れがあるという。
対象は人気車種の「ノア」「ヴォクシー」をはじめ、「シエンタ」「カローラ」「クラウン」「bZ4X」、レクサスの「NX250」「NX350」、スズキの「ランディ」、スバルの「ソルテラ」など計14車種で、2021年9月1日から23年1月9日に製作されたもの。同社はリコールについては各社ホームページに掲載するほか、所有者にダイレクトメールなどを送り周知するとしている。
リコールの対象車種・型式・製造期間
JPN TAXIも
トヨタ自動車はまた、「JPN TAXI」について原動機のパイプ部の強度不足によって2万3586台のリコールも届け出た。