園児の手引っ張るなどの“不適切保育”でこども園に改善勧告 必要な資格を持つ職員数、配置基準に未達も=浜松市

2022年夏ごろ、浜松市の認定こども園で、園児の手を引っ張るなどの不適切保育があり、改善勧告を受けていたことが浜松市への取材でわかりました。浜松市が保育施設に改善勧告を出すのは初めてです。

改善勧告を受けたのは、浜松市中区の認定こども園「れんげこども園」です。浜松市によりますと、匿名の情報提供を受け、2022年夏ごろから立ち入り調査を実施したところ、運動会の練習中に整列させるために園児の手をひっぱる、徒競走のスタートの姿勢を整えるために足をつかむ、といった行為が明らかになったということです。

浜松市はこれらを不適切保育として、1月20日に改善勧告を出しました。市が保育施設に改善勧告を出すのは初めてです。

<2人の子どもを通わせる親>

「求めてるものが高いから、他の(単なる)預かる保育より。多少そういうの(手を引っ張るなどの行為)もあるかなって。ほかの園と比べると厳しいというかしっかりしている」

また、職員が休憩時間などで教室を離れる際に、代わりの職員がおらず、一時的に保育士の配置基準を満たさない時間帯もあったということです。さらに、必要な資格を持つ職員の数が法令に基づく配置基準に達していなかったこともわかっています。

浜松市は人員配置の問題により超過して受け取っていた補助金の返還を園に求める方針です。

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