レアル・マドリーを離れた直後に輝いた5名

『サカつくRTW』では、2月15日からレアル・マドリーのレジェンドたちが登場する“SAKATSUKU Anniversary LEGEND SCOUT”が開催されている。

そこで今回は、「レアル・マドリーを退団した後に大活躍した選手たち」をご紹介しよう。

テオ・エルナンデス

10歳でアトレティコ・マドリーに加入したフランスの逸材は2017年、同じマドリードのレアルへ“禁断の移籍”を敢行した。

ただ当時のレアルはまだまだマルセロの全盛期。そびえたつ高い壁を打ち破ることはできず、ソシエダへのローンを経て2019年にミランへと移籍した。

ミランではサイドバックとしてのシーズン最多ゴール数を更新したほか、昨季は11年ぶりスクデット獲得に大きく貢献。

昨年末にはフランス代表としてワールドカップ・カタール大会で準優勝を経験するなど大きな成功を収めている。

久保 建英

大成功というにはまだ時期尚早だが、期待を込めて彼の名前を挙げよう。

バルセロナの下部組織で育った“天才少年”は、日本への帰国を余儀なくされた後、18歳になって選択したのが宿敵レアル・マドリーへの移籍だった。

ただレアルでは経験値の不足や外国人枠の関係もありローンの日々に。マジョルカ、ヘタフェ、ビジャレアルと転々とし、ワールドカップを控える昨夏に退団を決意した。

そこで加わったレアル・ソシエダでは今季、見事な活躍ぶり。ダビド・シルバのサポートを受けながら圧巻のパフォーマンスを見せており、チームも上位に付けている。

マルティン・ウーデゴール

久保にとって一つの指標になっているのがこのウーデゴールであろうか。

弱冠15歳でノルウェー代表デビューした神童は、18歳でレアル・マドリーに移籍。しかし過去の天才たちがそうであったように伸び悩み、そのまま埋もれてしまうかと思われた。

しかし20歳だった当時、3度目となったソシエダへのローンが転機に。これが自身初のスペインでのプレーだったが、36試合7ゴール9アシストと大きな飛躍をみせたのだ。

その後一度はレアルに復帰したもののローン移籍を経てアーセナルに完全移籍。今やプレミアリーグで首位を快走するチームのキャプテンを務めている。

アリエン・ロッベン

PSV、チェルシーでの活躍により、その時点で既に世界的な選手となっていたロッベン。

レアル・マドリーへの加入はさらにその上の高みを目指してのものだったが、慢性的な怪我に悩まされたこともあって不本意な成績に終わった。

しかし2009年、バイエルン・ミュンヘンへの移籍が大当たり。いきなりブンデスリーガで16ゴールを決めるなど再ブレイクを果たすことに成功する。

バイエルンでは右サイドからのカットインで多くのゴールを生み出し、右サイドのロッベン、左サイドのリベリーで形成された「ロベリ」は世界を席巻した。

ヴェスレイ・スナイデル

オランダ代表134試合31得点を記録したレジェンドも、このテーマに相応しいであろう。

ファンタジスタでもなければドリブラーでもない。だが彼の両足から放たれるキックは正確かつ強烈で重みがあり、この確固たる武器によって伝説的な選手へと上り詰めた。

デビューしたアヤックスでは、盟友ファンデルファールトらと共に若いチームを牽引。その活躍が評価され、2007年にレアル・マドリーへと移籍する。

レアルでの成績は、2シーズンで公式戦通算66試合11ゴールだった。

ケガをした2年目に出場機会が限られたものの、1年目の30試合9ゴールという数字は全てのキャリアの中でも最上位に来るものだ。

あまり成功のイメージで語られないのは、2009年に移籍したインテルでの活躍があまりにも鮮烈だったためであろう。

当時の指揮官ジョゼ・モウリーニョ監督の戦術に完全にフィットし、加入した2009-10シーズンには伝説的な働きをみせた。

セリエA、コッパ・イタリア、UEFAチャンピオンズリーグ優勝の3冠達成に中心選手として貢献。シーズン終了後に行われたワールドカップ・南アフリカ大会では5ゴールを記録し、母国の準優勝に寄与した。

この2010年はリオネル・メッシがバロンドールを受賞しているが、今なおスナイデルこそが相応しかったという声は絶えることがない。

そんな英雄も2019年に現役を退き、最近では大きくなった体型が話題になりがちである。しかし例えどんな姿になっても、彼がサッカー界に残した偉大なる功績が消えることはないだろう。

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