“市職員名乗る”不審電話相次ぐ 還付金名目で60代女性2人被害 長崎、諫早、大村の高齢者宅

 長崎県警は16日、長崎、諫早、大村3市の高齢者宅に市職員を名乗る不審電話が相次いだと発表した。3市でそれぞれニセ電話詐欺被害が発生しており、県警は同一犯行グループによる電話の可能性が高いと注意を呼びかけている。
 県警生活安全企画課によると、9~15日、固定電話を設置する高齢者宅に、市役所健康保険課職員の「アダチ」や「オガワ」を名乗る男などから、「医療費関係書類を送ったが返信がない」「連絡を取るため携帯電話番号を教えてほしい」などと電話が相次いだ。県警は24件を把握している。
 諫早市と大村市では、医療費の還付金名目で60代女性2人が現金をだまし取られた。
 諫早署によると、10~15日、市職員を名乗る男などから「医療費の還付金手続きの案内を封書で送った」などと諫早市の女性宅にうその電話があり、女性は指示通りに市内の商業施設でATMを操作し、現金約75万円をだまし取られた。
 大村署によると13、14日、大村市の女性宅に市職員を名乗る男などから還付金の電話があり、15日に女性は指示通りに市内の商業施設でATMを操作し現金約50万円をだまし取られた。
 県警は「公的機関は絶対に還付金の手続きをATMでさせない」と強調し、自動通話録音機を設置するよう呼びかけている。貸し出し無料。問い合わせは最寄りの警察署か県警へ。


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