福井市森田・河合校区の新中学校どんな校舎? 大階段や地域行事できる屋外テラス…面積は市内で最大規模

新中学校の「学びの空間」イメージ図
新中学校の校舎配置イメージ図

 福井県の福井市教育委員会は、同市森田・河合両地区を校区に2026年4月の開校を目指す新中学校の基本設計をまとめた。開校当初は1学年7クラス、3学年で最大672人に対応できる規模で、地域と連携できる空間や、校舎中央には自由に学習や読書、交流ができる学びの空間を設ける。

 新たな学校は敷地面積3万7588平方メートル、延べ床面積は約1万100平方メートルで市立中学では最大規模。特色として▽子どもたちの好奇心・探求心を高める「学びの空間」▽地域と学校の共創の場となる「地域連携の空間」-を設定。開校後は人口の伸びに合わせ段階的に増築し対応する。

 校舎は地上3階建て、鉄筋コンクリート造り。各階で学年ごとに普通教室が7クラスずつある。校舎中央には中庭に隣接する学びの空間を設定。ステージや本棚、さまざまな情報を映すディスプレーを設置する。1階から2階にかけ幅の広い大階段を設けており、交流や発表会などができる。

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 地域連携の空間として、1階には住民らが打ち合わせなどで利用できる部屋がある。2階の屋外テラスは調理室を隣接させ、地域行事などで一体的な利用も可能。どちらも校舎内を通らず入れるようセキュリティーに考慮した。

 体育館は1階がアリーナ、一部2階は武道場。校舎2階からも出入りできる。校舎1階以外に「サブ職員室」を2、3階に設置し、教職員の移動時間軽減や生徒との相談スペースに活用する。

 市教委は保護者らの視点を取り入れるため昨年、両地区の子育て世代を対象にしたワークショップや教職員が話し合う場などを設け、設計案を整理してきた。駐車場の動線や特別教室の位置など随所に意見が反映されている。

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 新年度に実施設計と造成工事を行い、年度末に着工する予定。工事費は50億9千万円を見込んでいる。

 新中学校は、森田小・中の児童生徒数増加を受け市北体育館東側に整備する。開校後、現在の森田中を改修し27年度から森田小を2校化する。

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