戦争や核の危機「自分事に」 ウクライナ侵攻1年 高校生平和大使らが声明

ロシアのウクライナ侵攻1年を前に声明を発表した高校生平和大使の松山さん(右)ら=長崎市役所

 核兵器廃絶や世界平和の実現を目指す「高校生平和大使」と「高校生1万人署名活動実行委員会」は20日、ロシアのウクライナ侵攻開始から1年となるのを前に声明を発表した。停戦に向け「世界中の英知を結集して」と求め、「世界の人々が広島・長崎の惨劇を味わうことがないよう努力しよう」と呼びかけた。
 韓国派遣高校生平和大使で創成館高3年の松山咲さん(18)ら3人が同日、長崎市役所で記者会見した。全国の平和大使らは昨年2月24日の侵攻開始後、署名活動などを通じて、ロシアの侵攻や核兵器使用の威嚇をやめさせる外交努力を日本政府に求めてきた。
 会見で松山さんは、この1年間で「戦争が『当たり前』になってきていると感じる。声明文の発信が、自分事として捉え、考えてもらうきっかけになれば」と願った。第24代大使の高校3年、羽山嵩裕さん(18)は「(戦争や核の危機は)対岸の火事ではないと発信したいというのが全国のメンバー共通の思い。戦争が止まるまでアクションを積み重ねてきたい」と決意を語った。
 声明文は日本政府や各国の在日大使館などに順次郵送する。


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