学校運営の改善や学校を核とした地域づくりなどに貢献したとして、西海市立大瀬戸小の学校運営協議会と、校区の有志でつくる「根っこの会」(佐々木義信代表)が、「コミュニティ・スクールと地域学校協働活動の一体的推進」の取り組みで文部科学大臣表彰を受けた。
運営協事務局の竹口健一郎さん(43)らが8日、市役所を訪れ、杉澤泰彦市長と渡邊久範教育長に受賞を報告した。
同校は2013年4月、大瀬戸町内の4校が統合し誕生。教育活動の活性化が図られた一方、校区が広くなり地域との関わりが薄くなっていった。そんな中、18年度から2年間、県のコミュニティ・スクール研究指定校となった。コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)は学校と保護者、地域住民が子どもたちの成長に向けて知恵を出し合い学校づくりを進める。
大瀬戸小の運営協では、事前に事務局会などを開き、さまざまな意見を教育活動に反映。学習内容と地域の行事、人材をリンクした「地域カリキュラム」を作成し、継続的に子どもを育成する仕組みを構築している。
根っこの会は、運営協の地域コーディネーターを務める佐々木代表が広く賛同者を募り発足した。学校への人材派遣と地域で児童の受け入れをしており、交流促進とともに学校側の負担軽減などに寄与している。
佐々木代表は受賞について「会のメンバーをはじめ、多くの人に関わっていただいたおかげ。感謝している」。竹口さんは「『学びの出口を地域につくる』をテーマとしており、子どもと地域の大人をつなぐことをさらに目指したい」と抱負を述べた。
長谷川文也校長は「大瀬戸は人材や教育資源が豊か。一体的な取り組みにより、子どもたちにも古里を愛する気持ちが育っている」と話した。
子どもと地域つなぎ文科大臣表彰 大瀬戸小・運営協議会と「根っこの会」 西海
- Published
- 2023/02/21 12:20 (JST)
- Updated
- 2023/02/21 12:25 (JST)
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