栃木県立高全日制1.09倍 一般選抜、過去10年で最も低い水準 県教委発表

県立高全日制の出願状況一覧(最終日)

 栃木県教委は21日、2023年度県立高全日制入試で一般選抜の願書受け付けを締め切り、定員8017人に計8715人が出願したと発表した。出願倍率は前年度比0.04ポイント減の1.09倍となり、過去10年で最も低い水準となった。24、27日の出願変更後に最終倍率が決まる。

 県教委によると、倍率が1.5倍以上となったのは5校10科で前年度より1校増え、1科減となった。

 最高は宇都宮白楊高農業経営科の1.92倍、次いで同校食品科学科の1.81倍だった。普通科の最高倍率は宇都宮北高の1.61倍で、宇都宮中央高が1.57倍と続いた。

 一方、定員を満たしていないのは31校50科で、前年度より7校8科増えた。県教委によると、過去10年で最も多いという。1学年4学級以上の適正規模に満たず、特例で維持する「特例校」の黒羽高、那須高、日光明峰高、馬頭高はいずれの学科も1倍未満だった。

 中高一貫教育の宇都宮東、佐野、矢板東の3校は内部進学で268人、特色選抜で104人、帰国生らが対象のA海外特別選抜3人の計375人が内定済み。一般選抜の定員105人に対し103人が出願した。

 出願倍率の低下について県教委は、少子化のほか通信制など生徒のニーズの多様化を挙げている。

 一般選抜は58校114系・科で実施する。3月8日に学力検査(一部は9日に面接や実技検査)を行う。

 合格発表は同14日。午前10時から各校の掲示板、同11時から県ホームページで公表する。

 

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