佐世保駅-相浦の速達路線バス「採算とれない」 社会実験で市が報告

 長崎県佐世保市は21日、昨年11月から開始した市中心部と相浦地区を「速達」で結ぶ路線バスの社会実験について、現在の利用者数では採算がとれないとの状況を市地域公共交通活性化協議会で報告した。
 社会実験には西肥自動車(西肥バス)の高速バス車両を使用。西九州自動車道を活用してJR佐世保駅前と相浦駐屯地との間を1日5便運行している。市によると、1月末までに4074人が利用。現金と電子マネーの支払いでは、1月末までに約85万円の運賃収入があった。市は「(現状の利用者数では)収支の採算がとれない。今の利用者の3倍強が必要」と説明した。
 委員からは「停車するバス停が分からない」などの指摘があり、周知徹底を求める声が上がった。市は3月末までの社会実験終了後に、改善点も含めて検証する方針。


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