西肥バスさらに「減便」 現行8%分467本 運転手不足が深刻化 4月ダイヤ改正

減便について「期待に応えられず申し訳なく思っている」と語る山口社長=佐世保市役所

 長崎県佐世保市の西肥自動車(西肥バス)は21日、運転手不足が深刻化し、4月1日から、現行の約8%にあたる467本を減便するダイヤ改正をすると明らかにした。昨年3月の改正でも大幅な減便があり、市民から利便性の低下を指摘する声が上がっている。
 市役所で開いた「市地域公共交通活性化協議会」で明らかにした。
 路線バスを巡っては、市は2019年に市営バスの路線を西肥バスへ集約し、一体化する再編を実施している。運転手数は、一体化時には295人だったが、今年4月1日時点では247人(48人減)となる見込みで、その後、さらなる減少も考えられるという。
 同社によると、運転手不足は全国的な問題で、昨年3月の改正も同様の原因などで減便した。退職者数に対し応募者が少なく、欠員補充が間に合わないなどの要因があるという。同社の運転手には、60歳以上の高齢ドライバーも多いという。
 協議会ではこのほか、昨年3月のダイヤ改正により、登下校に合わせた運行が早い時間になるなど、運行改善を求める要望への対応を報告。同社は市内7校に対しアンケートを実施し、要望を実現できたダイヤがある一方で、他校の下校便も兼ねたダイヤについては「『変更は不可能』と回答した」などと説明した。
 同社の山口健二社長は「2年連続のダイヤ改正になり、期待に応えられず申し訳なく思っている」と陳謝した。


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