甘~く癒やす看板猫しんご 長与の洋菓子店夫婦「小さな命守りたい」

レジ横のテーブルで昼寝する看板猫しんご。ケーキを買いに来た女性客も様子が気になり視線を送る=長与町、エーワン洋菓子店

 長崎県西彼長与町のエーワン洋菓子店で気ままに過ごす「看板猫」しんご(雄、13歳)。昼寝をしたり、なでてもらったり、かわいい姿が買い物客を癒やしている。
 浅田隆二代表(57)と妻一美さん(50)は10年ほど前から店周辺の野良猫に去勢・避妊手術などをし、里親を探す活動をしている。これまでに約80匹を里親へ譲渡。引き取り手が見つからない猫は自ら引き取り、現在はしんごを含めて11匹が家族として暮らしている。
 しんごは二代目の看板猫として店に“出勤”。エアコンの風があたるレジ横のテーブルがお気に入りで、ほとんどの時間を過ごしている。しんごファンも多く、おやつを持ってくる常連客も。同町の会社員、富永千恵さんは「しんごは癒やし系でみんなのアイドル。ショーケースを見る前にしんごにあいさつします」と笑顔で話した。
 里親となってくれた人たちからの寄付とともに、活動を手伝ってくれる近所の仲間もできたという。看板猫を通して「小さな命を守りたい」という夫婦の思いは少しずつ地域に広がっている。

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