栃木市平井町の太平山付近でクマの目撃情報が増えている。昨年10月から3件の目撃情報が市に寄せられており、市は注意を呼びかけている。
昨年6月、太平山の西側に位置する晃石山の登山道で登山者から「クマの足跡があった」と市に連絡があった。その後、クマが目撃されたのは同10月。同じく晃石山でツキノワグマとみられる親子が目撃された。
今月3日には太平山神社付近で、19日には太平山の見晴らし場所「謙信平」で相次いで目撃されるなど、市民や観光客が多く集まる場所にも出没するようになっているという。
市によると、以前も同所付近での目撃情報が短期間に多数寄せられることはあったが、少なくとも2016年以降は目撃されていなかった。
市は登山道に看板を立てたほか、地域住民に回覧板で注意を促している。クマを捕獲するためのおりの設置も検討しているが、車が入れる場所にしか設置できず、人が通行する付近にクマをエサでおびき寄せる危険性が懸念されている。
市農林整備課は「クマを見かけた際は騒がずに静かにゆっくり立ち去ってほしい」としている。