家の屋根など飛ばされる 下野で突風、住宅3軒に被害

強風で飛ばされた住宅の屋根。宇都宮地方気象台の担当者が現地調査に訪れた=22日午後1時20分、下野市下石橋

 21日午後2時半ごろ、下野市北部から南部にかけて突風が発生し、同市下石橋の住宅3軒で家や物置の屋根が剥がれて飛ばされるなどの被害が出た。けが人はいなかった。宇都宮地方気象台は風速約30メートルだったと推定。突風の種類は特定できなかったとした。

 市によると、突風で木造平屋の屋根がはがれて飛ばれた。またそれぞれ別の住宅敷地内で物置の屋根と住宅2階のベランダの屋根が飛ばされた。約100メートルの範囲で被害があったという。

 同所、無職男性(75)方では住宅の屋根が南側の庭と約30メートル先の畑まで飛ばされた。午後2時45分ごろ、1人で自宅のテレビを見ていたところ「バリッ、バリッ、バリッ」と大きな音がし、屋外に出ると庭に屋根が落下していたという。

 男性は「まさか自分の家が被害に遭うなんて」と言葉少なに話し、がれきを片付けた。

 気象台は22日、現地を調査したが、現象を推定する十分な情報を得られなかったという。突風の強さを示す「日本版改良藤田スケール」では6段階で最も弱い「JEF0」に該当すると判断した。

 21日の栃木県内は冬型の気圧配置で県南部は晴天だったが、気圧の谷や寒気の影響で雨が降った場所もあったという。

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