かれんにうつむく「ヒカンザクラ」 雲仙・国見 神代小路で見頃

見頃を迎えたヒカンザクラ=雲仙市国見町、鍋島邸

 長崎県雲仙市国見町の武家町、神代小路(くうじ)地区で約60本のヒカンザクラが見頃。国の重要文化財、旧鍋島家住宅(鍋島邸)の庭にある古木もつぼみがほころび、かれんな赤い花が見物客を楽しませている。
 同地区は江戸時代の旧佐賀藩所領の飛び地で、武家屋敷や古民家が残る国の重要伝統的建造物群保存地区。ヒカンザクラは花がうつむくように下向きに咲くのが特徴で、鍋島邸の古木は人気の撮影スポット。毎年この時期に家族で訪れているという長崎市の篠﨑智惠子さん(71)は「武家屋敷に映えて、とてもきれい」と満足そう。
 毎年2月上旬に咲き始めるが、木によってばらつきがある。地元の住民によると「今年はつぼみが開くペースがゆっくりだが、それだけ長く楽しめるのもヒカンザクラの良さ」という。例年3月上旬までが見頃。


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