優勝のバウティスタ「水しぶきで何も見えなかった。最高の形でいい勝ち方ができた」/SBK第1戦オーストラリア

 2月25日、2023年SBK第1戦オーストラリアの決勝レース1がオーストラリアのフィリップ・アイランド・サーキットで開催され、序盤はジョナサン・レイ(Kawasaki Racing Team WorldSBK)に前を譲ったが、アルバロ・バウティスタ(Aruba.it Racing – Ducati)がオーバーテイクを見せて今季最初の優勝を飾った。

 2022年王者のバウティスタは初日のFP1とFP2でトップタイムをマークして好調だったが、スーパーポールではトプラク・ラズガットリオグル(Pata Yamaha Prometeon WorldSBK)にポールポジションを奪われて2番手となった。

 レース1では好スタートを決めたが、10コーナーでレイにトップを譲った。その後はギャップができたが、10周目には3コーナーで再度首位に立ち、中盤以降はレイを引きなして優勝を決めた。

アルバロ・バウティスタ(Aruba.it Racing – Ducati)/2023SBK第1戦オーストラリア レース1

 バウティスタは「このようなレースで勝てたのは本当にハッピーだよ。昨年もここでレースをしたけど、このようなコンディションではあまりレースをしたことがないから、誰にとっても新鮮だった」とレース後にコメントした。

「僕はただ、最大限の力を発揮するために、落ち着いてコースの状態を理解することに努めた。ウォームアップラップでは、前のライダーからの水しぶきで何も見えなかったので、いいスタートを切ってリードを奪おうとした」

「スタートは成功したけど、ジョナサンが1周目に速かったので、とにかく落ち着いて、自分がどこまでプッシュできるのか、どこが限界なのかを理解しようとした。数周後、僕のペースはジョナサンと同じくらいになったけど、彼の後ろは水しぶきで何も見えなかったので、彼よりも速い場所で追い抜いて前に出ようとしたんだ」

レース1の状況を説明するアルバロ・バウティスタ(Aruba.it Racing – Ducati)/2023SBK第1戦オーストラリア

 雨での視界不良で混戦にもつれ込むことはなかったが、背後で状況を把握して一気にオーバーテイクを決めた。最終的には勝利したが、タイヤのグリップがなくなっていき、集中してレースを運んだという。

「レース中盤以降は路面が滑りやすくなり、何度かハイサイド転倒しかけたよ。このような困難な状況を最大限に活用できたことは嬉しいね」

「ストレートでスロットルを全開にできたのは、最後の4周か5周だけだった。トラックの他の部分では、それは難しかった。タイヤがすり減って滑り始めたんだ」

「シーズンのスタートとしては最高の形で、いい勝ち方ができた。でも正直なところ、明日はドライコンディションでレースをしたい」

 スーパーポール・レースとレース2が開催される日曜日はドライコンディションとなる予報だ。ドライだった初日よりは涼しくなりそうなため、他メーカーとのバトルが繰り広げられるかもしれない。

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