福井鉄道の新型低床車両「フクラムライナー」お披露目 次世代イメージ、“福井色”のつり革…3月下旬から運行

内覧会で披露された福井鉄道の新型低床車両「フクラムライナー」=2月25日、福井県越前市の北府車両基地

 福井鉄道が新たに導入する新型低床車両「フクラムライナー」の報道機関向け内覧会が2月25日、福井県越前市北府2丁目の同社北府車両基地で開かれた。「次世代」をイメージした直線的なデザインの車体で、外観や内装に福井の魅力が表現されている。3月27日から福武線で営業運転を始める。

 フクラムの後継車両として導入する「F2000形」は、3両1編成で定員115人。外観は、先代の低床車両と同様に「福井の青い空と緑の大地」を表す福鉄カラーに仕上げている。省エネ性能に優れ、車いす用の渡り板などバリアフリー機能も充実させた。

⇒現役引退の福井鉄道200形、一般公開に鉄道ファン沸く

 座席はロングシート(43席)を採用し、従来に比べて広い通路幅を確保した。沿線の水田や日野川など豊かな水環境をモチーフにしたターコイズブルーのシートで、さわやかな空間を演出。セーレン(本社福井市)が、自然環境に配慮してコーティング剤を使わずに製造した生地を使用している。

 出入り口付近のつり革は、カニとレッサーパンダのデザインを取り入れ、地元らしさを表現。同社初となる車内モニター計4台を設け、西山公園や蔵の辻など沿線の観光スポットを紹介する。

 内覧会では、車庫線の延長約100メートル間を往復運転する様子が披露された。報道機関など約20社が参加し、首都圏から訪れた鉄道専門誌の記者たちの熱い視線を集めた。

© 株式会社福井新聞社