ピッチクロックの罰則「自動ストライク」で試合が終了する珍事発生

日本時間2月26日、オープン戦がスタートして2日目を迎え、各地で合計17試合が行われた。点の取り合いとなった一部の試合は3時間を超えたものの、2時間30分未満で終了する試合も多く、17試合の平均は2時間37分。今季から導入される新ルール「ピッチクロック」は今のところ、試合時間短縮という目的を十二分に果たしていると言えるだろう。そして、今日のレッドソックス対ブレーブスの試合では、ピッチクロックの罰則である「自動ストライク」によって試合が終了するという珍事が発生した。

レッドソックス対ブレーブスの一戦は、3対3の同点で迎えた8回表にレッドソックスがブレーブス6番手のビクター・ボドニックを攻め、ライアン・フィッツジェラルドとタイラー・マクドノーのタイムリー二塁打、ロナルド・ヘルナンデスのタイムリーで3点を勝ち越し。6対3とレッドソックスが3点をリードしたまま、9回裏のブレーブスの攻撃を迎えた。

ブレーブスはレッドソックス9番手のジョーイ・ストックからジョー・デュナンドの二塁打などで一死2・3塁のチャンスを作り、マグネウリス・シエラのタイムリー内野安打でまず1点。イーライ・ホワイトが四球を選んで一死満塁とし、ジャスティン・ディーンとブレイデン・シューメイクの連続押し出し四球で6対6の同点に追いついた。

ここでレッドソックスはストックを諦め、10番手のロバート・クワイアトコウスキーを投入。クワイアトコウスキーはタイラー・トルブを空振り三振に仕留め、続くカル・コンリーとの対戦はカウント3-2となった。次の1球が試合を決めるボールになるかと思われたが、球審のジョン・リブカが投球前に突如ストライクを宣告して試合終了。打者のコンリーが「打者はピッチクロックが残り8秒になるまでに打撃の準備を整えなければならない」というルールを守らなかったため、ペナルティとして「自動ストライク」が科されたのだった。

ブレーブスのブライアン・スニッカー監督は「何が起こるかわからないね。今日の例はどんなことが起こり得るかを示してくれたよ」とコメント。レッドソックスのアレックス・コーラ監督は「我々は時計を見ながら『何かが起こりそうだ』と思っていたんだ」と珍事発生の瞬間を振り返っていた。

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