WBCアメリカ代表のマイコラス カージナルスとの契約延長に前向き

フロリダ州ジュピター出身のマイルズ・マイコラス(カージナルス)にとって、アメリカ代表の一員として出場する今回のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は地元開催となる(アメリカ代表が勝ち進んだ場合、準々決勝以降の試合はマーリンズの本拠地ローンデポ・パークで行われる)。マイコラスは「USAコール」に包まれながら優勝決定の瞬間にマウンドに立っていることを夢見ているという。そんなマイコラスにとって、今季は重要なシーズンとなる。4年6800万ドルの契約最終年を迎えているからだ。

現在34歳のマイコラスは、2017年オフに2年1550万ドルでカージナルスと契約してメジャー復帰。2018年に最多勝のタイトルを獲得する大活躍を見せると、カージナルスは2019年2月に4年6800万ドルの契約延長を与えた。ところが、2019年はリーグワーストの14敗を喫し、2020年は故障で全休。2021年も故障の再発により9試合しか投げられなかった。昨季はようやく1年を通して健康にプレーすることができ、自己最多の202回1/3を投げて4年ぶりの2ケタ勝利をマーク。チームに必要な戦力であることを証明することができた。

カージナルスは今季の予想先発ローテーション5人のうち、来季以降の契約が残っているのがスティーブン・マッツだけという状況。大黒柱のアダム・ウェインライトは今季限りでの現役引退を表明しており、マイコラス、ジョーダン・モンゴメリー、ジャック・フラハティの3人は今季終了後にFAとなる。ジョン・モゼリアック編成本部長は開幕までに少なくとも先発投手1人と契約延長したい意向を示しているが、その最有力候補と目されているのがマイコラスだ。

マイコラスはメジャー復帰時にカージナルスと契約したときのことを振り返り、「同じようなオファーを4~5球団からもらったけれど、球団組織やファンの素晴らしさ、そしてスプリング・トレーニングが地元で行われることを重視してカージナルスを選んだ。何か決断するときにはそういう要素も重要になる」とコメント。「セントルイスのことは気に入っているし、チームや球団組織のことは大好きだ。ファンも素晴らしい。カージナルスの選手でいられるのはファンタスティックなことだよ」とカージナルスとの契約延長に前向きな姿勢を示している。

ただし、「そういう判断は選手次第ではないからね。僕の仕事はマウンドに上がり、できるだけ効率よくアウトを積み重ねることだ。それだけに集中しているよ」と慎重な姿勢も見せる。マイコラスは来季以降もカージナルスの一員としてプレーすることになるのか。まずは開幕までの動きに注目だ。

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