コロナ禍の卒業生 保護者や同級生らのメッセージ

この3年間、生徒たちは新型コロナウイルス感染症の影響でたくさんの我慢を強いられ、これまでの「当たり前」がことごとく覆された。長崎新聞の双方向報道窓口「ナガサキポスト」にも、卒業を控えた高校3年生の保護者や地域住民、クラスメートらから、エールや感謝の声が寄せられた。(掲載は順不同)

■家族の誇り

【母から】愛実へ。毎日の膨大な課題の量に、心折れそうになりながら夜遅くまでよくがんばったね。コロナ禍で、自分が思い描いていた高校生活とはかけ離れたものだっただろうけど、いろいろな逆境にも負けずに打ち勝った愛実は、家族の誇りです。これからも応援してます。卒業おめでとう。
=長崎市、中川亮子(45)

■密な青春を

【父から】ほとんどの学校行事が「普通」に実施されなかったことを残念に感じます。そんな中でも得がたい経験を積み上げた3年間だったのではないでしょうか。その経験が生きる人生は、今からです。少し遅く始まる「密な青い春」を精一杯、謳歌してほしいと切に願います。
=長崎市、川添浩司(56)

■かけがえのない時間

【母から】高3の秋の体育大会。3年生の保護者のみ、一家族2人限定で観覧が許されました。入学式以来、保護者が参加することができた初めての行事です。マスクなしの弾けるようなみんなの笑顔!そんな光景を目にする機会を、3年間も失ってしまったことが悔やまれてなりませんでした。何かと制限の多かった高校生活だったでしょうが、あなたたちにとってこの3年間がかけがえのない時間であったと思えるよう。そして、わくわくするような、すばらしい未来が待っていますよう祈っています。
=佐世保市、紫苑ママ(51)

■青い空と海

【ホストファミリーから】五島の奈留島で、離島留学生として生活してきた子どもたちも無事卒業です♪目標に向かって新たな一歩が始まります。親元を離れ、慣れない生活。仲間たちがいたからこそ、3年間のコロナ禍で休校や日常生活の制限などを、笑顔で乗り越えてきたのだと思います。五島を離れても青い空と海を思い出して新たな夢をつかんでください。 
=五島市、美津子(67)

■人生で一番

【クラスメートから】このメンバーで3年間過ごせて本当に幸せでした。高校に入った直後の休校、分散登校。制限の続く日々でした。それでも「みんなで一緒にいられるだけいいよ」と言い合って、いつも笑顔の絶えないクラスが大好きでした。まだ18年しか生きていないけど、この3年間は人生で一番楽しい日々じゃないかなと思います。青春でした。まだ、このクラスが終わってしまうことを信じることができません。本音を言えば、もっとみんなと色々したかった。それでも、この3年間に悔いはありません。いつかまたみんなで笑顔で話せる日まで、それぞれの場所でがんばろう。
=時津町、優葵乃(18)

■元気もらった歓声

【地域住民から】高校のそばに職場があり、毎日高校生の姿を見かけています。体育祭や文化祭、修学旅行など、中止になった行事も多々あったであろう、彼、彼女たちの高校3年間を思うと、あまりにもかわいそうで涙が出そうになります。しかし最近では、グラウンドから聞こえる体育の授業中のはじけるような歓声や、はしゃぎながら登下校する姿を見て、コロナ禍でも工夫して楽しんで過ごしているんだなぁと、仕事中の私も元気をもらっていました!ありがとう!これからの未来はきっと明るいです!楽しんで過ごしてくださいね!
=松浦市、女性(48)

■マスクなしの顔

【祖母から】入学した時からマスク生活で、いろんな行事も保護者の参加はなし。今までの当たり前ができなくなりましたね。卒業式は制限付きでも保護者参加ができるようになって良かったです。お友だちのマスクなしの顔もしっかり目に焼きつけてください。
=長崎市、マユミ(65)

■危機を乗り越えて

【母から】中学卒業間近に突然コロナ禍になり、あたりまえの日常が無くなったまま高校に入学し、今まで手がまったくかかることなく成長していた娘が突然学校に行けなくなった。いろんな病院に通ったけど原因はわからず時間だけが過ぎてしまい、親子で涙した日もあったけど、娘は危機を乗り越えて無事に高校を卒業することができそうです。長かったようであっという間の3年間でした。これからも、たくさんいろんなことが起きると思いますが、高校生活で経験した特別な生活の対応力で乗り越えていけると思います。
=佐世保市、湯浅知子(47)

■育んだ絆を自信に

【長崎工業高PTA元役員から】我慢、人数制限、マスク必須の3年間。初めての体育祭も「ちょうこうまつり」も飲食販売なし。長工自慢のものづくりや学校生活をアピールする場所も制限され、とても残念でした。しかし先生や生徒会、PTAが力を合わせて楽しい思い出が出来るよう活動。制限の中で出来ないことより、今できることを見つけて、しっかり前を向いて成長した皆さん。次のステップでも、この3年間に育んだ絆、そして、ちょうこう魂は皆さんの自信につながるはずです。自信を持って社会に羽ばたいてください。
=長崎市、けいこ(52)

■自分らしく生きて

【母から】中高一貫校に通い、毎日がクラブ活動、学校行事、容赦ない宿題と怒涛の日々を過ごしてきました。弱音も吐かず、コツコツと勉強も頑張ってきたね。部活の先輩後輩、友だちを大切にして信頼されているあなた。人の文句を言わず、愚痴も吐かず、困った人がいたら助けようと優しく育ってくれました。受験の結果がどうであれ、自分らしく生きていてくれることが誇りです、ありがとう。全ての受験生に桜が咲きますように、あなた方の存在が華です、全てに感謝!
=佐世保市、田端節子(49)

■ようがんばったね

【祖母から】孫は中学3年の夏休みに突然、母親と別れた。その悲しみも癒えぬ中で、母親の母校でもある県立高校に入学した。父子家庭となり、慣れない生活。父親が作る弁当を手に、早朝の電車で通学した。その孫が3月には卒業する。3年間を振り返ると「ようがんばったね」の言葉しかない。
=川棚町、釣本孝子(76)

■前を向いて

【母から】中学校卒業からコロナに直面した君たち。校歌を歌って卒業することができなかった君たち。在校生不在の入学式。いろんな行事を楽しみに入学した高校生活が、短縮や中止。これが高校生活なのか…と落胆もしたかもしれない。コロナに影響されたことで、コロナだったから学んだことも人それぞれあるはず。就職、進学、自分を成長させる為の挑戦をする人。 皆んなが前を向いて、困ってる人から目を背けず、言葉の一つ一つに深い意味があること 励みや勇気を与えることもある。その一方で傷つけることもあると忘れずにいてほしい。
=長崎市、ひろこ(49)

■雑談も楽しい

【後輩から】部活でわからないことがたくさんありましたが、優しく教えてくれてありがとうございました!雑談も楽しかったです。
=新上五島町・女性(16)

■多くを教わった先輩

【後輩から】先輩からは多くのことを学びました!先輩と過ごした日々は一生忘れられない楽しい楽しい日々でした!先輩と離れるのはつらいけど、がんばってください!長崎から応援してます!本当にありがとうございました!
=長崎市、たつき(16)

■まぶしいくらいに

【後輩の母から】長崎日大のデザイン美術科の3年生の先輩方へ。昨年、先輩のお二人が、長崎市内のオシャレなカフェで小さな展覧会を開催され、高1の息子と訪れました。二人の先輩は、コロナ禍の3年間を立派に生き抜きました。あなた方の未来は、まぶしいくらいに輝き続けることを、一後輩の母として、心から祈ってます。(頑張り過ぎずに)頑張れ。
=長崎市、斉藤菊美(たっくんの母)(48)

■これからも応援

【母から】高校3年間は夢を叶えるため、たくさんの友だちと文武両道、何事にも全力投球でしたね。あなたには今までもこれからも、たくさんの応援団がついています。感謝することを忘れず、時には悩み苦しみながら、たくさん学んでください。疲れたら必ず立ち止まり、休むことを忘れないで。急いでも良い結果は出ないからね。
=諫早市、Remind(50)

■経験をばねに

【地域住民から】若いあなたちはこの3年間本当に自由で楽しい学生生活が出来なくて辛い思いをされたと思います。この経験をバネに社会人になられてからは、思いきり自分のための時間を作って青春を謳歌してください
=長崎市、男性(75)

■感謝を忘れずに

【地域住民から】コロナ禍での学校生活大変だったと思います。授業はもちろん、部活動にも専念出来ず もやもやとする時間が多かっと思います。コロナ感染、クラス閉鎖、濃厚接触と次々に不安な日々を送る事もありましたね。何不自由過ごしてる当たり前が当たり前ではないということに気づかせてもらえた、コロナ禍でもありましたね 。これからの人生まだまだ沢山の事が待っています。どんな時も、「今」を大切に1人では生きて行けない私であることを忘れず感謝の気持ちを忘れないでいてほしいと思います。
=佐世保市、朝子(63)

■挑戦これからも

【後輩から】中学時代に生徒会活動の経験がなかった私は、高校で生徒会長への立候補を勧められた時、不安が大きく、なかなか決断ができませんでした。しかし、多くの先輩が励ましてくれたおかげで、勇気を持って一歩を踏み出せました。今年度の諫商のキャッチフレーズは「Students First~プラス1への挑戦~」。もう一つ上を目指そう、というプラス1への挑戦をこれからも続けていかれる先輩方を、応援しています。
=諫早市、山下莉奈(17)


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