ダムでカップル仲良くお食事 渡り鳥・カンムリカイツブリ 「優美で気品あふれる姿」 沖縄・読谷

 【読谷】沖縄県読谷村の長浜ダムで2月14日と17日、野鳥愛好家の山原昼夜さんが、渡り鳥のカンムリカイツブリのカップルが一緒に採餌する様子を撮影した。山原さんは「仲良く餌を取っていた。カンムリカイツブリは堂々とした体形に長い首、独特の飾り冠羽、そして宝石のような赤目で、優美で気品にあふれる姿だった」と話した。

 沖縄の冬は渡り鳥たちにとって絶好の越冬地になっており、各地の湖沼や干潟には珍しい鳥が渡来する。カイツブリ目カイツブリ科カンムリカイツブリ属に分類されるカンムリカイツブリは、アフリカ大陸の南西部、ユーラシア大陸の中部以南、イギリス、オーストラリアなどに生息する。

 日本には冬季に基亜種が九州以北に冬鳥として飛来するが、青森県の下北半島や滋賀県の琵琶湖など本州の湖沼でも少数繁殖する。琵琶湖では2007年に越冬する個体数1176羽が確認されており、全長46~61センチ、翼を広げた大きさは85~90センチほど。

 長浜ダムではカンムリカイツブリとカイツブリが潜水を繰り返し、餌を探している様子だった。餌は魚類を好んで食べるほか、水生甲殻類、昆虫、イモリやオタマジャクシなどの両生類も食べるという。

 (松堂秀樹)

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